香り高いモロッコの家庭料理
スパイス香るモロッコ流揚げ春巻き"ブリワット"

スパイス香るモロッコ流揚げ春巻き"ブリワット"

牛挽き肉の旨味に、ゆで卵のコクが加わった餡が魅力の揚げ料理です。手に入りやすい春巻きの皮でつくれるので、ぜひ試してみてください。スパイス、レモン、ハーブなど異国情緒あふれる香りの多重奏が魅力のモロッコ料理を、料理研究家の口尾麻美さんに教えてもらいました。

“ブリワット”のつくり方

ワルカという極薄の生地を使うところを春巻きの皮で。主菜として食べるほか、屋台で楽しむことも。具は牛肉以外に鶏肉や野菜のみ、アーモンドペーストを入れた甘いものもある。

材料材料 (20個分)

春巻きの皮10枚(大)
牛挽き肉150g
玉ねぎ1/2個分(薄切り)
ゆで卵1個分(みじん切り)
A
・ クミンパウダー小さじ1
・ ジンジャーパウダー小さじ1/2
・ ブラックペッパー小さじ1
・ コリアンダーまたはイタリアンパセリ大さじ1(みじん切り)
・ にんにく小さじ1(みじん切り)
・ 塩小さじ1
オリーブオイル大さじ1
水溶き小麦粉適量
揚げ油適量
飾り用の葉野菜、レモンのくし形切り、好みでアリッサ適量

1炒める

フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、玉ねぎを炒める。しんなりとしたらボウルに取り出す。同じフライパンで挽き肉を炒め、火が通ったら玉ねぎを入れたボウルに取り出す。粗熱が取れたところへゆで卵とAを加えて混ぜる。

2皮の準備

春巻きの皮は細長く4等分に切り、2枚の端と端を水溶き小麦粉で貼り合わせて長くする。同じものを20枚つくる。

3包む

2でつくった長い皮の端に、1の具を小さじ1ほどのせ、ちまきをたたむような要領で三角に包む。巻き終わりに水溶き小麦粉をつけてとめる。残りの皮と具も同様に包む。

4揚げる

揚げ油を中温に熱し、3を揚げる。ぷっくりとふくらんだら、いったん取り出し、揚げ油を高温にして、きつね色になるまで2度揚げする。油をきって葉野菜、レモンと一緒に器に盛る。好みでアリッサを添えてもよい。

完成

教える人

口尾麻美 料理研究家

口尾麻美 料理研究家

アパレルの仕事を経て料理の道へ。世界各国へ旅をし、インスピレーションを受けた料理をイベントや料理教室で紹介。モロッコのほか、トルコやリトアニア、台湾などをテーマにした著書がある。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

※この記事の内容は、四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「冬のキッチン」
四季dancyu「冬のキッチン」
A4変型判(120頁)
2020年12月10日発売/1,000円(税抜き)
鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。