自家製ニョッキのもちもち食感は格別!今週末は、じっくりニョッキをつくってみませんか?パスタが主食のデザイナー・ハヤシコウさんに、一からつくるニョッキのレシピを習いました。
僕が一番はじめにはまった料理は、ニョッキでした。いくつかのお店で食べた時に、それぞれ食感が違っていて面白いなと思うのと同時に、好みのニョッキがつくりたいと思ったのが始まりです。
今回のかぼちゃもそうですが、野菜の水分量で使う小麦粉の量が異なるので、その時その時の匙加減が悩ましくて楽しいんです。歯応えがあまりなく、絶妙な柔らかさで形を保っている、ほわっとした食感のニョッキが理想!
合わせるワインはエミリア・ロマーニャ州のランブルスコなどがお薦め。甘くて濃い昔ながらの微発泡赤ワインではなく、近年イタリアでも流行っているエレガントなランブルスコがぴったりです。特にソルバーラというブドウ品種を使ったランブルスコは、色が淡くスッキリとした味わいで、かぼちゃのニョッキのぽてっとした甘さと好相性!(このワインの産地のモデナは、カボチャの産地としても有名です)。
かぼちゃ | 300g(正味) |
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小麦粉 | 40~60g |
塩 | 2g |
バター | 20g |
アンチョビ | 3枚 |
オリーブオイル |
鍋に3Lの湯を沸かし、9gの塩(材料外)を入れる。ニョッキは湯が少ないとゆで時間がかかり崩れてしまうので、必ずたっぷりの湯を準備しましょう。
かぼちゃは、皮とタネとワタを取り除き、適当な大きさに切る。
少量の水(分量外)を入れたフライパンに②を入れ、クシがスッと通るくらいまで、蓋をして蒸し焼きにする。
③をボウルに移して、なめらかになるまでマッシャーで潰す。
塩を加えて軽く混ぜ、小麦粉を3〜4回に分けて加えて混ぜる。混ぜるときは、手のひらでなく、両手の指先を使って全体に小麦粉がまんべんなく行き渡るようにする。まとめようとよく練るのではなく、軽く混ぜ合わせる感覚で。小麦粉の量は好みで増やしてもOK。小麦粉が多いとムッチリとした食感になります。
軽く握って形になるようになったら、生地をひとつにまとめ、蒸れないようにふんわりとラップをかけ、30分ほど常温で休ませる。
打ち粉をしたまな板に生地を置き、直径2cmほどの棒状に伸ばしたら、1.5cm幅に包丁で切る。断面同士はくっつきやすいので、大きめのまな板で作業することをお薦めします。切り終えたら打ち粉をし、優しくざっくりと丸める。
フライパンにバターを入れ、中火に加熱し、アンチョビを加えてソース状にする。
①の鍋で⑦のニョッキをゆでる。ニョッキは崩れやすいので、お湯をボコボコ沸かさないこと。2分ほど経ち浮き上がってきたらゆで上がりの合図。
⑨のゆで上がったニョッキを⑧のフライパンに入れて絡める。ソースの濃度をゆで湯で調整し完成。
人呼んで“日本人初のイタリア人”。イタリアを愛し、イタリアに魅せられて早28年。トスカーナ州ルッカでレストランのキッチンを、ロンバルディア州ソンドリオでレストランのサービスを、マルケ州ウルビーノで美術学校で印刷技術と広告デザインを学び、現在はデザイナーとして活躍しながら、神奈川県・小田原のイタリア料理店「クインディチ」に立つ日もある。
撮影:海老原俊之 構成:編集部