おやつのようですが、ワインのつまみになる酸味と甘味のバランスがいいサンドです。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
器と食材の色は、器選びの大切なポイント。成田理俊さんの鉄皿の黒に、柿のオレンジ色がよく映えて、なんとも美しいひと皿になりました。フルーツをサンドイッチにするとなると、ホイップクリームと食パンでつくる甘いものを想像しますが、ハムと合わせてバゲットに挟むしょっぱい系もぜひつくってみてください。西洋料理では、塩蔵肉と果物は相性抜群の組み合わせとして知られていますが、柿をマリネすることで、肉とさらにしっくりなじんでくれるのです。
バゲット | 200g |
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柿 | 120g |
ロースハム | 100g |
発酵バター | 大さじ2(食塩不使用) |
かぼす | 1個 |
粒マスタード | 大さじ1~2 |
ディル | 少々(またはコリアンダー) |
柿は皮をむいて種を取り、厚さ5mmにスライスする。ハムは塊の場合、1~2mmの薄めにスライスする。ディルはちぎるか粗く刻む。
ボウルにかぼすの搾り汁と削ったかぼすの皮、粒マスタード、ディルを入れてよく混ぜ、柿を加えて10~20分くらいマリネしておく。
バゲットを軽く焼いて水平に切り込みを入れ、切り口の上下にバターをまんべんなく塗る。
ハムと2の柿をバゲットに挟む。柿とハムの量は、柿の熟れ具合によって、バランスを見て増減すること。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也
この記事は四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。