しっかりとした牛の赤身の旨味が味わえる王道の料理です。洋食をこよなく愛する坂田阿希子さんが繰り返しつくってきた、とっておきの肉料理をご紹介します。
もも肉やランプ肉などの赤身肉でつくる、牛肉たたき風。よく熱したフライパンに入れて高温でしっかりと表面を焼き、その後、余熱でゆっくりと火を入れていくと、旨味が逃げません。繊維を直角に断つようにして薄く切り分けると口当たりもよく、牛肉のおいしさをストレートに味わうことができます。
牛ランプ肉またはもも肉 | 500g(塊) |
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塩 | 適量 |
粗挽き黒胡椒 | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
牛肉は焼く3時間ほど前に室温にもどしておく。
1に塩、胡椒をふる。
フライパンを強火でしっかり熱してオリーブオイルをなじませ、2を入れて中火で焼く。全体にしっかりと焼き色がつくまで、転がしながら焼く。指で押したときに少し弾力を感じるくらいまで火を通し、火からおろしてそのまま10分ほどおく。
3の牛肉を繊維を直角に断つようにして薄めに切り分け、器に盛る。
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、昨秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。
文:松原京子 写真:木村 拓 田村昌裕(プロフィール)
この記事は四季dancyu「秋のキッチン」に掲載したものです。