魅惑の“せいろ”料理
溢れる肉汁がたまらない食べ応え抜群の"ジャンボシュウマイ"

溢れる肉汁がたまらない食べ応え抜群の"ジャンボシュウマイ"

出来立ての点心料理のおいしさを家庭で味わってみませんか?頬張った瞬間ジューシーな旨味が楽しめます。せいろを使ったほかほか蒸し料理を料理研究家の大庭英子さんに教わります。

せいろは誰もが認める点心名人。

市販のシュウマイや肉まんであれば、電子レンジでも温め直すことができますが、自家製点心は蒸し器がなければつくることができません。一度手づくりの味を覚えてしまうと、やみつきになること間違いなし。湯気がつくり出す、最高のご馳走。まずは一度試してみてください。

せいろの使い方

木製のせいろは、本体や蓋に残っている水分でカビてしまう心配があるので、使用前、使用後とも洗わないことが基本です。汚れがついていたら、やわらかいうちにかたく絞った布巾で拭き取ります。シュウマイの皮などがついて硬くなってしまったら、再度蒸してやわらかくしてから拭き取ります。使い込むほど、脂などがしみ込んでいい飴色になっていくのも楽しみです。

せいろ

使い初めは「空蒸し」から。新品はたっぷりの熱湯で、15~20分蒸してから使ってください。熱でしっかり消毒する、というイメージです。2回目以降、心配ならば同様に2~3分程度空蒸ししても。

蒸し板が便利です。せいろは中華鍋がなくても使えます。いつも使っている鍋に「蒸し板」をセットしてその上に蒸し器を置くだけ。ずり落ちることもなく安心して蒸すことができます。せいろのサイズに合わせて選んでください。

蒸し板

「しまわない」がおすすめです。せいろを物入れなどに収納すると、中でカビてしまうことがあります。風通しのよい戸棚や冷蔵庫の上に置くことをおすすめします。しまい込んでしまうと、使いたいときにすぐに取り出せないから不便。いつも身近に置いて、手軽に気軽に使えるようにしておきたいですね。

蒸し布で汚れ防止。シュウマイや肉まんなど、蒸し器に直に食品を置いて蒸すときに便利なのが蒸し布です。蒸し器専用だから、蒸気がよく通るように大きな目で織られていて、また、蒸し器の底面に合わせたサイズが用意されています。

蒸し布

“ジャンボシュウマイ”のつくり方

材料材料 (8個分)

シュウマイの皮24枚
★ あん
・ 豚バラ肉100g(塊)
・ 豚挽き肉100g
・ 玉ねぎ1/2個(100g)分(みじん切り)
・ 片栗粉大さじ2
・ 酒大さじ2
・ 生姜小さじ1(すりおろし)
・ 醤油小さじ1/2
・ 塩小さじ1/3
・ 胡椒少々
・ 胡麻油小さじ1
・ 水大さじ2
醤油適量
適量
練りがらし適量

1あんをつくる

豚バラ肉は6~8mm角に切る。ボウルに玉ねぎを入れて片栗粉を加えてまぶす。

あんをつくる

2混ぜる

残りのあんの材料をすべて入れ、手でよく混ぜる。

混ぜる

3皮をつなげる

シュウマイの皮3枚を、水(分量外)をつけてつなぎ合わせる。

皮をつなげる

4あんをのせる

中心にあんの1/8量をのせる。

あんをのせる

5形づくる

握るようにして、バターナイフで上から押さえるようにして形づくる。残りも同様にしてつくる。

形づくる

6蒸す

せいろに水で濡らしてかたく絞った蒸し布を敷き、間隔をあけてシュウマイを並べ、強火で15~20分蒸し、醤油、酢、練りがらしでいただく。

蒸す
完成

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

※この記事は四季dancyu「秋の台所。」に掲載したものです。

四季dancyu「秋の台所。」
四季dancyu「秋の台所。」
A4変型判(120頁)
ISBN:9784833478144
2019年09月13日発売/1,100円(税込)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。