爽やかなハーブや刺激のあるスパイスと出合うことで、マイルドでクリーミーなアボカドの魅力がアップ。インド・スパイス料理研究家の香取薫さんに、本格的なインド料理のテクニックから和のハーブを使った独創的な料理まで、酒を呼ぶ色鮮やかなスナックのつくり方を教わりました。
「マイルドなアボカドは、スパイスの刺激やハーブの香りを足してメリハリをつけると一層おいしく、お酒に合います」
そう話すのは本場のスパイス使いに長けた香取薫さん。今回は身近なハーブも使って、多彩なアボカドスナックを披露してくれた。テンパリングした香ばしいマスタードシードがアボカドにからんだ、本場インド式の炒め物や和え物、セージと合わせたフリットなどが登場したかと思えば、和風の料理まで!どの料理も香り豊かでエキゾチック。しかも、おいしいだけじゃない。
「クミンには消化を促進する作用があるし、ターメリックは肝臓の働きを助けてくれます。レッドぺッパーや黒胡椒には体を温める効果がありますよ」とうれしい要素も満載だ。
舌にも体にもきくアボカドスナック、まずはどれで飲もう?
アボカド | 1個(ややかため) |
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セージ | 10枚(葉) |
A | |
・ 小麦粉 | 大さじ2 |
・ 米粉 | 小さじ2 |
・ 塩 | ひとつまみ |
・ 強炭酸水 | 40ml(冷やす) |
揚げ油 | 適量 |
岩塩 | 適量 |
アボカドは半割りにして種を取り、皮をむいて、縦向きに10等分に切る。
ボウルに強炭酸水以外のAを入れてよく混ぜる。泡立ちがよくなるよう高いところから強炭酸水を注ぎながら、粉を溶く。
揚げ油を180℃まで熱する。アボカド1切れにセージ1枚を重ね、2の衣にくぐらせて油に入れ、カリッと揚げる。
器に盛り、岩塩を添えれば完成。かたいアボカドを揚げることでほどよいやわらかさに。薄衣はパリパリ、アボカドはトロトロとして、絶妙な食感が楽しめる。シンプルに塩だけでセージの香りが引き立つおいしさ。
長年インドへ赴き、現地の主婦たちから家庭料理を習得。日本人に合わせたスパイス使いが得意で、料理教室などで本場の技を伝授。伝承医学・アーユルヴェーダにも精通する。『薫るスパイスレシピ』(山と渓谷社)など著書多数。
文:安井洋子 写真:竹之内祐幸
※この記事は「使えるdancyuアボカド」に掲載したものです。