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サクっとジューシーな基本のとんかつ|揚げ物の基本が分かるフライレシピ①

サクっとジューシーな基本のとんかつ|揚げ物の基本が分かるフライレシピ①

揚げたての揚げ物は最高です!だからこそ、家で揚げ物をつくってみませんか?油の量や温度、揚げ上がりのサインなど、いくつかのポイントをクリアして絶品揚げ物を楽しみましょう!まずは基本のとんかつをご紹介します。

美味しい揚げ物の基本!

1.油の量は2~3cm

ズバリ「たっぷり」がおすすめです。少ない油で揚げるのはお手軽そうだけれど、失敗しがち。油の量が少ないと油の温度のキープが難しくなります。具材を入れると即下がり、揚げているうちにすぐに上がってしまい、温度が安定しないのです。その点、油の量が多いと温度に影響が出にくいので、サクッ、カリッが実現できるのです。
とんかつやフライドチキンをドーンと揚げるならば24cm、こぢんまり「揚げつま」ならば22cmと、揚げる分量でフライパンの口径の大きさを使い分けてください。油の表面積が大きいほうがゆったり揚げられるので、フライパンがおすすめです。口径が22cm未満の小さなフライパンで揚げると、炎が油に移ってしまう危険があるので避けてください。ただしIHであればその心配はいりません。鍋はフライパンのほかに、中華鍋もおすすめです。
油はフライパンの深さの約1/2のところまで入れてください。フライパンの形にもよりますが、深さ2~3cmが目安です。

2.温度の基本は中音170~175℃

揚げ物の調理には低温、中温、高温、というように温度の段階がつきものです。が、あまり気にしすぎることもありません。なぜなら多くの揚げ物は中温で揚げるから。中温の様子を知っておけば、それよりも低い、高いという判断で十分に対応できます。
温度チェックは菜箸で。パン粉や天ぷら衣を油に落とす方法もありますが、衣をつけない揚げ物もたくさんあるので、シンプルに菜箸チェックをおすすめします。乾いた菜箸を使うことがポイントです。

3.一度に揚げる分量

通常は、無理せずにゆったりと揚げましょう。油の表面積の半分ほどがあいているくらいがベスト。具材を入れすぎると油の温度が一気に下がってしまいます。油の温度をなるべく一定にして揚げることがポイント。
一度に具材をたくさん入れると油の温度が急激に下がってしまいます。一度下がった温度が上がるには時間がかかるので、その間に油を吸いすぎてベタついた仕上がりになってしまいます。一度に揚げる分量をチェック。目安は油の表面積の半分程度。油の温度変化を最小限にしながら揚げるのがポイントです。

4.揚げ上がりをチェック

具材が油の表面にプカプカと浮いてきて、おいしそうなきつね色になってきたらそろそろ揚げ上がり。また、油に入れたときに出ていた大きな泡が小さな泡になり、たくさん出てきたら中まで火が通ったサインです。
また、音もヒント。パチパチと軽快な乾いた音になったら間違いなく揚げ上がり。慣れてくると音だけで揚げ具合を判断できるようになります。

5.油は何回使える?

揚げ油は基本的には3~4回使えます。それにはちょっとしたコツがあります。「油を汚しにくい料理」から使い始めること。天ぷらやフライドポテトといった油をあまり汚さず、しかも揚げ色をあまりつけたくない料理から使い始め、とんかつやコロッケ、そして下味をしっかりつけたフライドチキンや生臭みが出てしまうアジフライやカキフライでフィニッシュ。
いやなにおいが出てきた、細かい泡が出てなかなか消えない、油の温度が下がってもとろりと粘りがある、という状態は油がダメージを受けている証拠。そろそろフィニッシュ、というサインです。

基本のとんかつのつくり方

一つずつステップを踏んで、とんかつづくりにトライ。
サクサクのフライ衣。衣の中の豚肉はジューシーでおいしさ炸裂。
申し分のないボリューム。あ~、旨い!
揚げたてのおいしさを噛みしめる。
そしてさらにエキサイティングなのは、とんかつベースのメニューがたくさんあること。
かつカレー、かつ丼、かつサンド。
どれをとっても味覚中枢が刺激されるものばかり。毎日食べたいとんかつが勢ぞろい。
さて、今日のとんかつ、どれにする?

ロース肉は豚の背中に当たる部位。きめが細かくてやわらか。
そして赤身と脂身のバランスがよくて、旨味も十分。
とんかつ用として使いやすい厚さに切って売られています。

材料材料 (2人分)

豚ロース肉2枚(とんかつ用)
少々
胡椒少々
★ 衣
・ 小麦適量
・ 溶き卵適量
・ パン粉適量
揚げ油
キャベツ200g(せん切り)
レモン2切れ(くし形切り)
とんかつソース適量
練りがらし適量

1下ごしらえ

豚肉はまな板に脂身を手前に置き、脂身と赤身の間にある筋に4~5本切り込みを入れて切る。豚肉の両面に塩、胡椒をふる。5分ほどおいてキッチンペーパーで押さえて両面の水気を拭き取る。

下ごしらえ
下ごしらえ
下ごしらえ

2小麦粉をつける

バットなどに小麦粉を敷き、豚肉を入れて小麦粉を薄くまぶして余分な粉をはたき落とす。

小麦粉をつける

3溶き卵をつける

卵1個をよく溶いてバットなどに入れ、②に溶き卵をつける。

溶き卵をつける

4パン粉をつける

バットなどにパン粉を敷き、③にパン粉をつけてパン粉の上から、軽く押さえながら形を整える。

パン粉をつける

5揚げる

フライパンに深さの1/2まで油を入れて中温に熱する。乾いた菜箸を入れて、細かい泡がまっすぐ出る状態。火加減は中火にし、豚肉を油に入れる。

揚げる
揚げる

6仕上げる

途中裏に返しながら、3分ほど揚げて取り出す。キャベツのせん切りと、とんかつを食べやすく切って器に盛り、レモン、練りがらしを添えてとんかつソースをかける。

仕上げる
仕上げる
完成
さくっ、じゅわ~のとんかつの完成です!

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。

文:中村裕子 写真:鈴木泰介

手ほどき!dancyu 基本の揚
手ほどき!dancyu 基本の揚
A4変型判(96頁)
2020年8月31日発売/700円(税抜き)
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中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。