日本では焼き茄子には醤油のイメージかもしれませんが、トルコではヨーグルトを使ったペーストをつけて食べるそうです。今まで食べたことのないおいしさに出会える一皿です。
これも、メゼ(トルコの冷前菜)には欠かせない定番料理。焼き茄子のペーストにヨーグルトを混ぜるという、日本人にはギョッとする組み合わせだが、茄子の香ばしさに、にんにく入りヨーグルトが好相性。さっぱりしてクリーミーなのだ。何より、トルコ人も焼き茄子が大好き、というのがなんだかうれしくなる。そのまま食べるのはもちろん、パンを添えてディップにしても。
茄子 | 4本 |
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レモン汁 | 小さじ1 |
プレーンヨーグルト | 1カップ |
にんにく | 1片(すりおろす) |
塩 | 小さじ1/2~1 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
※ヨーグルトは表面にたまった水分(ホエー)があれば除いて使う。好みで、キッチンペーパーを敷いたザルにあけ、しっかり水きりをして使ってもよい。
茄子は皮に竹串で数ヶ所、穴を開け、魚焼きグリルの強火で焼く。両面焼きグリルの場合は10分前後が目安(片面焼きの場合は、片面6~8分程度で表裏を焼く)。箸で挟んでみて、柔らかくなっていればOK。または、ガスこんろの五徳の上にのせ、直火で焼いてもいい。
粗熱が取れたら、ヘタのほうから皮をむく。冷めるとむきにくくなるので注意。
ボウルにヨーグルト、にんにく、塩を入れてよく混ぜる。
茄子はヘタを取り、包丁でざく切りにしてから叩いてペースト状にする。色止めにレモン汁を混ぜる。
3に4を入れてよく混ぜ合わせて器に盛り、オリーブオイルを回しかける。
ユーラシア大陸を中心にこれまで50ヶ国以上を訪れ、料理と食文化の研究を続けている。『家庭で作れるトルコ料理』など著書多数。
文:鹿野真砂美 写真:安彦幸枝
※この記事の内容はdancyu2016年10月号に掲載したものです。