踊り出したくなるほど美味しい沖縄料理
だしと昆布で旨味が爆発する"昆布イリチー"

だしと昆布で旨味が爆発する"昆布イリチー"

細かくした素材にだし汁を加えて炒り付けた沖縄料理イリチー。今回は昆布を使ったイリチーです。海藻がたっぷり食べられ、お弁当にもつくり置きにも使える万能おかずです。

昆布の濃厚な旨味が豚肉に最適

沖縄は昆布の消費量も、伝統的にかなり多いそうです。昆布をだしではなく、野菜感覚の素材として食べるのが一般的で、豚肉や油との相性がいいのが特徴です。北海道産で若い時期に採った「棹前(さおまえ)昆布」を細かく刻んだものは、薄いため早く戻って便利。残っただし昆布を使ってもよいです。

昆布イリチーのつくり方

材料材料 (5~6人)

すき昆布30~40g(昆布のせん切り)
豚だし2~3カップ
サラダ油適宜
適宜
醤油適宜

1昆布を戻す

昆布を水に浸して戻し、洗って水気をきる(ここで一度ゆでると柔らかくなる)。

2炒める

フライパンに油をひいて、昆布を炒める。水気がなく「干からびた」ような状態になったら、豚だしを半量程度加えて煮る。

3仕上げ

塩と醤油で味つけする。途中で水分がなくなってきたら、残りの豚だしを、様子を見ながら加える。長く煮るほど「アジクーター」(味がしみておいしいこと)になる。昆布は水で戻すと、約10倍のかさになる。かまぼこやちくわ、干し椎茸などを加えてもおいしい。できた昆布イリチーは小分けにして冷凍保存可能。

昆布

店舗情報店舗情報

にんじん食堂うずまさ
  • 【住所】京都府京都市右京区太秦多藪町9
  • 【電話番号】075-864-2690
  • 【営業時間】12:00~14:30、18:00~22:00 完全予約制
  • 【定休日】水曜 木曜
  • 【アクセス】JR「太秦駅」より8分、嵐電「帷子ノ辻駅」より7分、バス停「太秦開町」より1分

教える人

内田真美 料理研究家

実方藤男、大道寺ちはる 「にんじん食堂うずまさ」料理人

京都・太秦で沖縄料理店を営む実方(じつかた)藤男さんと大道寺ちはるさん。
21年前に沖縄・壺屋で店を始める以前は、実方さんは執筆業、大道寺さんは校正業とまったく違う畑からの転身。根っからの料理人ではないからこそ、文献を徹底的に調べ、緻密に試作を重ねて、数々の沖縄伝統料理を復活させてきた。

写真:東谷幸一 文:里見美香

※この記事の内容はdancyu2015年9月号に掲載したものです。