「オニオンスープ」をミニマルレシピでつくりましょう。必要な食材は、玉ねぎとパンとチーズです。サッと炒めた玉ねぎのスープにチーズトーストをのせたらでき上がり!かんたんスープがお好きなあなたに贈ります。
スペインには「あなたとならパンと玉ねぎだけでも」という言い回しがあるそうです。貧乏でも、愛する人と一緒なら幸せに生きられるという意味です。
オニオングラタンスープに似たようなスープが、ドイツやイタリアにもあります。安価な食材の旨味を引き出す調理法は、庶民の知恵として生まれるものなのでしょう。
お金はかけたくない、しかも忙しくて時間もかけられないという私たちにも気軽に愉しめるよう、安くて早くて旨いオニオンスープのレシピをつくってみました。
ポイントは、道具の力を借りること。スライサーやフードプロセッサーを使って、玉ねぎをみじん切りしましょう。今回は、ぶんぶんチョッパーというみじん切り器を使ってみました。電動ではなく、ひもを引っ張って回す、素朴なチョッパーです。たった1個の玉ねぎなら、これがあればあっという間にみじん切りできます。
調理時間を短くするためには、玉ねぎの炒め始めに水をほんの少し加えてみましょう。最初の水が呼び水となり、玉ねぎから水分が出やすくなります。炒め方は、じっくりタイプのつくり方と変わりませんが、時間を短くするために強火で炒めていきます。量が少ない分、底のうすい鍋を使うとすぐ焦げてしまいますのでご注意ください。
グラタン仕立てにしなくても、色づいた玉ねぎのコクが味わえる、食べごたえのあるスープができますよ。うすく切ってトーストしたパンをのせれば、簡単ながら満足感のある一食です。
玉ねぎ | 1個 |
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食パン | 1/2枚 |
溶けるチーズ | 10g |
バター | 20g |
塩 | 小さじ1/2 |
黒胡椒 | 少々 |
水 | 500ml |
玉ねぎは皮を剥き、チョッパーでみじん切りする。スライサーでうす切りにしてもよい。
玉ねぎと塩、水100mlをフライパンに入れて強火にかける。ときどき鍋をゆすりながら、5分ほどかけて水分を飛ばす。
バターを加えて混ぜ合わせ、鍋底全体に玉ねぎを広げる。焦げ付きそうになったら水を50mlほど足して水分を飛ばす。これを2回繰り返して、玉ねぎが茶色に色づくまで炒める。
パンにチーズをのせてトーストする。玉ねぎがうすい飴色になったら水を200ml加えて煮立たせる。塩で味を整える。器に盛りつけて黒胡椒をふり、トーストを添えたらでき上がり。
文:有賀薫 写真:キッチンミノル