スープをじっくりつくる、手軽につくる
包丁を使わないでつくる「かんたんミネストローネ」。

包丁を使わないでつくる「かんたんミネストローネ」。

有賀薫さんが披露するミネストローネは包丁を使わない手軽なつくり方で、本格的なレシピに引けを取らない味わいに仕上がります。缶詰を三種類用意すれば、あとは自分の好きな食材を加えればでき上がります!

三種の缶詰でつくる簡単レシピ。

ミネストローネは好きだけれど、野菜を大量に刻むのがちょっと……という方に朗報です。包丁を使わずにつくれるミネストローネのレシピができました!

ミニマルなつくり方で、たくさんの野菜を煮込んだミネストローネの複雑な味わいを実現するにはなかなか難しい。そこで三種の神器ならぬ、三種の缶詰の力を借りることにします。

スーパーでたくさんの種類が並んでいる缶詰。組み合わせて使うことで、味わいはインスタントの枠を飛び越えます!

まずはオニオンスープ缶。ミネストローネ缶のように、色々な具が中途半端に入っているよりは、玉ねぎだけを炒めたオニオンスープ缶の方が組み合わせるには適しています。
ふたつめは、トマト缶。トマトベースのミネストローネには欠かせません。手を汚さないカットトマト缶がおすすめです。
そして三つ目は、ミックスビーンズ缶。豆の水煮缶なら何でもOKですよ。

この三つの缶詰をダーッと鍋に開けて、オイルと塩を少し足してから煮込み始めます。オニオンスープ缶にはじっくり炒めた玉ねぎやブイヨンがすでに入っていますので、そこにトマトや豆の旨味や風味を加えていくというイメージです。

せっかく手軽につくるので、包丁も使いません。材料は大きめなサイズに手でちぎって加えましょう。

これでスープのベースがしっかり決まりますので、あとは好きな具材を加えて煮込めばいいだけです。包丁を使うのも手間が増えるので、キャベツとブロッコリーを手でちぎるのはいかがでしょうか。にんにくはまるごと、あるいはコップの底などでちょっとつぶして入れてください。

肉は、ひき肉とソーセージを使いました。ひき肉も、切るのが面倒という理由です。鶏でもベーコンでもいいと思います。肉類も野菜と一緒に入れてOKですが、ソーセージだけは加熱しすぎると破裂するため、食べる直前に入れて温める程度に加熱します。

三種の缶詰さえ家に置いておけば、いつでも気軽にできるミネストローネです。正統派のミネストローネより、ちょっぴりジャンクなこの味が好き、という人も多いと思いますよ。

有賀薫さん

かんたんミネストローネのつくり方。

材料材料 (3~4人分)

オニオンスープ缶1缶
カットトマト缶1缶
ミックスビーンズ缶1缶
キャベツ200g
ブロッコリー1/2株
にんにく1片
ひき肉50g
スパゲッティ40g
ソーセージ4本
オリーブオイル大さじ1
小さじ1程度
胡椒少々
粉チーズ適宜
材料
オニオンスープ缶は「キャンベル」のものがシンプルな味付けなのでおすすめです。内容量は305g。

1缶を鍋に開ける

オニオンスープ缶、トマト缶、豆の缶詰を鍋にすべて開ける。空いたトマト缶に水を入れて鍋に加え、にんにくをつ潰したものを入れて、オリーブオイルをまわしかけて中火にかける。

缶を鍋に開ける
缶を鍋に開ける

2煮込む

キャベツを手でちぎって入れ、ブロッコリーは房を分けてちぎって入れ、ひき肉も加え、15分ほどしばらく煮込む。

煮込む
煮込む
煮込む

3仕上げる

スパゲッティを折って入れ、さらに10分ほどやわらかくなるまで煮る。ソーセージはすべての具材が煮えてから鍋に入れてあたため、器に盛る。好みで粉チーズをかける。

仕上げる
仕上げる
煮込む

文:有賀薫 写真:キッチンミノル

有賀 薫

有賀 薫 (スープ作家)

1964年、東京都生まれ。ライター業のかたわら、家族の朝食にスープをつくり始める。2011年より始めた朝のスープづくりは、約3000日にわたって続けている。2018年には『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』(文響社)が第5回料理本大賞入賞。スープの実験イベント"スープ・ラボ"はじめ、スープをテーマにしたイベントを多数主催。著書に『365日のめざましスープ』(SBクリエイティブ)、『スープ・レッスン』(プレジデント社)がある。