旬の野菜の知恵袋。
里芋とイカとディルの「ベトナム風揚げ団子」。

里芋とイカとディルの「ベトナム風揚げ団子」。

料理研究家の植松良枝先生が披露する里芋の活用レシピ2品目。ほっくりした食感の揚げた里芋とねっとり味わい深いイカのすり味を合わせた揚げ団子をつくりましょう。ディルとすだちのさっぱりした風味がとても爽やかです。

里芋を薄切りにして混ぜ込み、揚げてみる。

里芋は地中に埋めて保存すれば、食べる分だけ掘り起こしながら冬中楽しめる野菜です。
ただ、買ってきたものをビニールに入れて土付きのまま何日も保存すると湿気で蒸れて傷んでしまいます。逆に泥を洗い落としたあとに放置すると、表面が乾いてしなびてしまいます。じゃがいもに比べて、繊細に取り扱わなければいけません。

里芋
里芋は日陰干しをすることで土の匂いが抜け、芋の甘味がグッと増します。

まずはたわしなどで表面についている泥をこすり落とし、ザルに広げて直射日光を避けて、風通しのよい場所で干します。秋のやや乾燥した空気であれば、半日も干せばからっと乾いてくれます。
保存する場合は新聞紙などでくるんでからビニール袋に入れて温度が高めの野菜室へ。4~5日は保存できます。
さっぱりと乾いた里芋にさえしておけば、あとはじゃがいもと同じように取り扱うことができます。

揚げる
もっちりしたイカのすり身とほっくりした里芋の食感の良さに驚くこと間違いなしです。

今回はベトナムの北部の景勝地、ハロン湾の屋台で食べた想い出の味に里芋を加えてつくってみました。
現地で食べたものは、大きなアオリイカをすり身にして、にんにくとディルを効かせて揚げ団子にしたシンプルなものでした。日本では少量のイカでもつくれるよう、揚げると煮たような食感になる里芋の薄切りをたっぷりと混ぜて揚げてみました。
ねっとりしつつもほくっとして、イカとディルの香りが香る絶品が完成。
イカをすり身にするのにはフードプロセッサーが必要になりますが、あとは材料を混ぜて揚げるだけ。ハーブ香のあるキリリと冷えた白ワインにも合う意外性のある料理です。おもてなしにもおすすめです。

里芋とイカとディルのベトナム風揚げ団子のつくり方

材料 材料 (4名分)

里芋 2個
イカ 200g(うす皮を剥いた切り身)
ディル 20g
にんにく 1片
小さじ1/3
黒胡椒(粗挽き) 小さじ2/3
すだち 適量
揚げ油 適量
材料
フードプロセッサー
フードプロセッサーやハンドミキサーがあると、イカをすり潰す時間が短縮できます。

1 刻む

里芋は皮を剥いて縦半分に切ってから2mmほどの厚さにうす切りする。ディルは飾り用に2本ほど取り置き、茎ごと刻み、にんにくは皮を剥いてみじん切りする。イカは1cmほどの大きさにぶつ切りする。

刻む

2 イカをすり身にする

フードプロセッサーにイカと塩と粗挽き黒胡椒を入れてペースト状になるまでよく混ぜ合わせる。

イカをすり身にする
イカを細かく刻んでおくほど、フードプロセッサーで回しやすくなります。
すり身にする
イカの身がペースト状になって、粘り気が出てくるまでフードプロセッサーを回しましょう。

3 混ぜ合わせる

2をボウルに入れて、里芋、ディル、にんにくを加えて手で握りつぶすように混ぜ合わせる。

混ぜ合わせる
混ぜ合わせる

4 揚げる

揚げ油を180度に予熱する。手にサラダ油(分量外)をうすく塗ってから、3を手で包めるほどの大きさに丸めて、予熱した油で揚げる。表面に揚げ色がついたら、取り出して油をきる。

揚げる
生地を丸めるときに大きすぎると、揚げる時間が長引くので、程よい大きさに。
揚げる
こんがりと揚げ色がついたら、中まで熱が通った合図。

5 盛り付ける

4をディルと一緒に盛り付ける。すだちの搾り汁と塩、粗挽き黒胡椒を混ぜ合わせたものを添えたらでき上がり。

完成
アツアツの揚げたてを、すだちと塩胡椒のつけダレにつけて召し上がれ!

――つづく。

文:植松良枝 写真:宮濱祐美子

yoshie_uematsu_.jpg

植松 良枝(料理研究家)

四季に寄り添った食と暮らしを提案する料理研究家。菜園での野菜づくりがライフワーク。春夏秋冬それぞれの季節が極まり、次の季節の準備期間である「土用」を暦の中でも特に大切にしている。一児の母となり、忙しい日々の中で家族への想いも増してさらに深く土用を考えるようになった。