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"山椒麹"を使って「ちりめん山椒」と「魚の山椒麹焼き」をつくろう!

"山椒麹"を使って「ちりめん山椒」と「魚の山椒麹焼き」をつくろう!

酒肴のための調味料“山椒麹”。今宵のメニューは、ちりめんじゃこを「炊く」。そして白身魚を「焼く」。日本酒がすすみますよ。

酒飲みのつぼを押さえます。

酒肴研究家の稲垣知子さんが“山椒麹”を使って、素晴らしき酒肴の世界へと誘います。自家製調味料の奥義をぜひお楽しみください!

一品目は“ちりめん山椒”。ちりめんじゃこが山椒麹と出合って、完璧な酒肴に化けます。山椒の辛味と香りがしっかり効いて、でも塩味は優しい絶妙な味わいです。
二品目の“魚の山椒麹焼き”は、白身魚がパンチのある山椒麹を受け止める本格酒肴です。かぶりつくと、山椒麹のストレートな香りと味わいが楽しめます。

ちりめん山椒のつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

ちりめんじゃこ80g
日本酒(純米酒)100ml
山椒麹大さじ1

1 洗う

ちりめんじゃこは2回ほど軽く水洗いし、ザルにあけて水気をきる。

2 煮汁をつくる

小鍋に日本酒と山椒麹を入れて中火にかけ、よく沸騰したら1を加える。

3 炊く

焦げないように注意しながら菜箸でさばくように混ぜつつ、汁気がほぼなくなるまで炊く。菜箸で混ぜながら炊いていく。 塩麹を使っているため焦げやすいので、 汁気がやや残る程度まで炊くといい。

4 仕上げる

バットに広げて水分をとばし、冷まして出来上がり。

ちりめん山椒
通常よりも水分をやや多めに残して炊き上げて、ふっくらと仕上げよう。醤油で炊くよりも、じゃこの豊かな旨味を感じる一品です。

魚の山椒麹焼きのつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

小鯛1~2尾(半身)
太刀魚1切れ(細目の切り身10cm程度のもの)
山椒麹小さじ4程度

1 切る

鯛は、中骨に沿って半分に切り、中骨も切って除く。太刀魚は3枚におろし、お好みで皮目に細く包丁を入れる。

2 まぶす

1の鯛と太刀魚ともに身側に山椒麹をまぶし、20分ほどおいて味をなじませる。

3 包む

それぞれに皮目を外側にして山椒麹を包むように二つ折りにし、形を整える。

4 焼く

魚焼きグリルにホイルを敷き、その上に3の魚をのせたらホイルで軽く包み、約10分焼く。

5 仕上げる

8割程度、火が通ったところで上のホイルをはずし、皮目を香ばしく焼いて出来上がり。焦げやすいので注意が必要。

魚の山椒麹焼き
身の間からこぼれる山椒麹と身をほぐして、ちびちびつつくのもいい。おだやかな旨味の日本酒を永遠に飲んでいたくなる本格酒肴です。

教えてくれた人

稲垣 知子

稲垣 知子

日本酒をこよなく愛する酒肴家、料理研究家。萩ふるさと大使でもあり、萩焼の作家有志とともに考案した沓形の酒器が好評(東京「籠屋 秋元商店」や神奈川「望月商店」などの酒販店で販売中)。著書に『日本酒マリアージュ』(誠文堂新光社)など。

技あり!dancyuおつまみ
技あり!dancyuおつまみ
A4変型 判( 96 頁)
ISBN: 9784833477208
2018年07月31日発売 / 864円(税込)

文:山内聖子 撮影:三浦英絵

山内 聖子

山内 聖子 (呑む文筆家・唎酒師)

公私ともに17年以上、日本酒を飲み続け、全国の酒蔵や酒場を取材し、「dancyu」や「散歩の達人」など数々の週刊誌や月刊誌などで執筆。日本酒イベントやプロに向けたセミナーの講師としても活動している。著書に『蔵を継ぐ』(双葉社)。ただいま、二作目の日本酒本を執筆中。