卵とレタスの色合いが美しい!シンプルな塩味が、素材の持ち味を際立たせます。弱火で炒める極上のチャーハンをつくろう。
「チャーハンは強火で手早く!」というのは、火口と鍋の距離が遠い、中華鍋専用のコンロを使う、プロの厨房の中での常識。
家庭でつくるなら、おいしさを生み出すための技も異なります。
「ごはんに水をかけてほぐし、油を回しかけてコーティングする」
「鍋はあおらず、弱火で炒める!」
ふたつのフライパンチャーハンの極意を使った“卵とレタスのチャーハン”のつくり方を紹介します。
使う具はシンプルに卵とレタスのみ。弱火の力を使って、家チャーハンをランクアップさせましょう!
温かい白ごはん | 150g |
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卵 | 1個 |
レタス | 30g |
長ねぎ | 20g |
サラダ油 | 適量 |
胡麻油 | 小さじ1/2 |
塩 | 2g |
胡椒 | 適量 |
冷やごはんはレンジなどで温める。ねぎは少し大きめのみじん切りにする。レタスは水につけてパリッとさせてから、水気をよくふいて2㎝×3㎝に切る。卵は白身のコシを切るようによく溶いておく。
温かい白ごはんをざるに入れ、下にボウルを置いて上から水大さじ3~4(分量外)を回しかける。ごはんに水をなじませてよくほぐす。
さらに、サラダ油大さじ2程度を回しかける。スプーンでほぐしながらまんべんなくからませ、余分な油は下に落とす。ごはんひと粒ひと粒を油でコーティングすることで、パラパラの仕上がりに。
フッ素樹脂加工のフライパンにサラダ油大さじ1を入れて、キッチンペーパーで薄く全体にのばす。火にかけない状態で溶き卵を入れる。弱火にかけて、耐熱性のゴムベラか木ベラでゆっくり混ぜる。しばらくして半熟程度に卵に火が通ったらOK。
2のごはんを入れる。切るように混ぜてごはんをほぐしながら、時折上下を返しつつ3分間、炒める。
中央にスペースをつくり、ねぎを炒める。ねぎがしんなりして、香りが立ってきたら全体を混ぜ合わせ、さらに2分間、炒め混ぜる。塩とレタスを加えて、さらに3分ほど切るように混ぜ炒める。火はここまでずっと弱火。
火加減を中火に強め、再度中央にスペースをつくり、胡麻油を入れる。30秒ほど炒めたら、仕上げに胡椒をふりかけて軽く混ぜる。
――明日("カレーチャーハン"を風味抜群につくろう!)につづく。
フランスで料理を学び、帰国後はレストランで腕を振るう一方、科学的調理理論を構築する。2010年より麻布十番で「水島弘史の料理教室」を開催。予約開始時間ぴったりに申し込んでも、予約ができないこともあるほど人気ぶり。最新刊に『読むだけで腕があがる料理の新法則』(ワニブックスPLUS)がある。
写真:平松唯加子