春は、見た目も味わいも爽やかな料理が食べたくなるもの。発売中の四季dancyu『春の食卓。』は、旬の食材を使った、普段着の料理をたっぷりご紹介しています。例えばこんな春の一汁三菜。今晩さっそくいかがですか?
いよいよ、春。春野菜は色が鮮やかで、やわらかいのが特徴。葉ものや豆類、山菜などが、季節が移ったことを目に見えて実感させてくれます。ただ、春先は野菜の入れ替わり期間が長いので、まだまだ冬の根菜類もあり、いろいろな野菜が手に入ります。その日の気温に合わせて、食べたいものを楽しめるのがいいですね。
さて、今回ご紹介するレシピは、料理家の上田淳子さんの連載「食材も手順もシンプルに。一汁三菜春の一週間」からの一案。旬の鯛をオーブンペーパーで包み蒸しに、新じゃがと玉ねぎは酸味を効かせたマリネにして、アスパラは焼いて力強さを堪能しましょう!
・ 鯛 | 2切(200g)(切り身) |
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・ トマト | 2枚(輪切り) |
・ 玉ねぎ | 1/4個 |
・ 粒マスタード | 小さじ2 |
・ オリーブオイル | 小さじ2 |
・ 白ワイン | 大さじ1 |
・ 塩 | 適量 |
・ 胡椒 | 適量 |
★ オーブンペーパー | 30*30cmを2枚 |
鯛は塩小さじ1/2をすり込み、5分ほどおき、さっと水洗いしてペーパータオルで水気をとる。玉ねぎは薄切りにする。
2枚のオーブンペーパーに各材料の半量ずつを入れていく。中央に玉ねぎ、トマトをしき、軽く塩、胡椒をして鯛をおく。鯛の上に粒マスタードをのせ、オリーブオイルと、白ワインをかけて包む。包むときは、まず紙の前後を持ち上げて合わせ、1cm程の幅で2回折ってとじ、両端をキャンディー状にひねる。
フライパンに2/3カップの水を入れ、2のとじ目を上にしておく。蓋をして中火にかけ、沸いてから10分ほど加熱する。途中、水がなくなりそうになったら、適量足すこと。
・ 新じゃが | 小6個程度(200g) |
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・ 塩 | 適量 |
・ 胡椒 | 適量 |
・ 新玉ねぎ | 2個(400g)(サラダ用玉ねぎ) |
・ 酢 | 大さじ2 |
・ レモン汁 | 大さじ2 |
・ サラダ油 | 大さじ4 |
・ 塩 | 小さじ2/3 |
・ 胡椒 | 適量 |
玉ねぎは、繊維を断つ方向に薄切りにする。新玉ねぎではない場合は、切ってから10分ほど、たっぷりの水にさらし、水気を絞ってから。保存容器に調味料を全て合わせたところへ、玉ねぎを加えて全体をなじませ、冷蔵庫で保存。翌日からのほうが美味。5日間ほど冷蔵庫保存可。
新じゃがは皮をむくか、そのまま使う場合は表面をたわしでこすり洗いをして半分に切る。鍋に湯を沸かし、串がスッと通るまでゆで、湯を切る。
2が温かいうちにボウルに入れて、塩、胡椒で軽く下味をつけ、1の1/4量をからめて、冷めるまでおく。余った玉ねぎのドレッシングマリネはそのままでも、ハムなどを加えて食べてもおいしい。
・ アスパラガス | 4本(太いもの) |
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・ オリーブオイル | 大さじ1/2 |
・ 塩 | 適量 |
・ 胡椒 | 適量 |
アスパラガスは、根元の固いところをピーラーでむく。全体にオリーブオイルをからめて塩、胡椒をし、魚焼きグリルで火が通るまで焼く。熱いうちがおいしい。
・ レタス | 大1枚 |
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・ ベーコン | 1枚(スライス) |
・ ブイヨンキューブ | 1個 |
・ 水 | 2カップ |
・ オリーブオイル | 小さじ1 |
・ 塩 | 適量 |
・ 胡椒 | 適量 |
レタスは食べやすい大きさにちぎる。ベーコンは2cm幅に切る。
鍋にブイヨンキューブと水、ベーコン、オリーブオイルを入れて火にかける。沸いてきたら塩、胡椒で味を調え、レタスを加えてひと煮立ちさせる。
神戸市生まれ。スイス、フランスのホテル、レストラン、シャルキュトリーなどで研鑽を積む。帰国後はパティシエを経て料理教室を主宰するほか、テレビや雑誌で活躍。双子の子育て経験を生かした食育、家庭料理からフランス料理まで、レシピは幅広い。『かんたん仕込みですぐごはん』(世界文化社)など著書多数。
写真:新居明子/原ヒデトシ