dancyu本誌から
dancyu2月号「新しい、和のごはん」で料理上手に!

dancyu2月号「新しい、和のごはん」で料理上手に!

炒め物の味が決まらない、揚げ物が油っこいなど、調理中に困ったことはありませんか?「dancyu料理予備校」では、TV「きょうの料理」や「あさイチ」でおなじみの斉藤辰夫先生を講師にお迎えして、基本的な調理のコツと手順を習いました。

大丈夫、料理上手になれます!「dancyu料理予備校」

パスタやチャーハンならなんとかなるかもだけれど「和食?ムリムリ」と、のっけから尻込みしている料理ビギナーのあなたに、くっと救いの手を差し伸べてくれるのは、斉藤辰夫先生のこのひと言。「和食は、慣れた人のほうが逆に失敗しやすいこともあるんです」。

手抜きをし、計らず適当に仕上げたら、それは和食店の料理ではなく家庭料理。「やっぱり目分量だけでは怖い。僕でもある程度は計りますから」。素材を生かし、限られた調味料で味を決める、繊細な料理だからこそ、ひとつひとつの手間と手順に意味があるという。「要はそれが、日本の特徴です。お茶やお花もそうですが、ひとつのことをやらないと次に行けない。『こんなん先にやっとこか』『ここは飛ばしたってええよね』 という自己判断は禁物なんです」。

ここではレシピを通して「揚げる」「煮る」といった基本的な調理のコツと手順をご紹介。「ここにある通りにすれば、 8〜9割はいけます」。 じゃあ、あとは 「繰り返すこと。 絵の具を塗り重ねるように何回もつくることで、仕上がっていきますから」。そんな先生の言葉を信じてやるしかない。よっしゃー!

隙をつくれば旨味が入る“斉藤辰夫先生の肉豆腐”

斉藤辰夫先生の肉豆腐

材料 材料 (2〜3人分)

牛肉 200g(こま切れ)
木綿豆腐 1丁(350g)
玉ねぎ 1/2個(140g)
細ねぎ 2本
400ml
50ml
昆布 1枚(3cm角)
砂糖 大さじ2
醤油 大さじ3
サラダ油 小さじ2

1 汁を吸わせる隙をつくる

豆腐は12等分する。キッチンペーパーで挟んでバットをのせ、500mlのペットボトルで重石をして、約10分水切りする。

豆腐の水気をしっかりきることで、美味しい汁を十全にしみ込ませようという戦法。
豆腐の水気をしっかりきることで、美味しい汁を十全にしみ込ませようという戦法。
先に食べやすい大きさに切っておくことで、時短できっちり水気がきれて失敗ナッシング!
先に食べやすい大きさに切っておくことで、時短できっちり水気がきれて失敗ナッシング!

2 肉の旨味を含ませる

鍋にサラダ油を中火で 熱し、全体が白っぽくなるまで牛肉を炒める。そこへ薄切りにした玉ねぎを加えてさらに1〜2分炒める。

火を入れる順番は、旨味の出るものから。まずは牛肉を白っぽくなるまで炒めてから玉ねぎをイン。
火を入れる順番は、旨味の出るものから。まずは牛肉を白っぽくなるまで炒めてから玉ねぎをイン。
しんなりとして色がついたなら、旨味たっぷりの肉汁を“含んでいる”証。
しんなりとして色がついたなら、旨味たっぷりの肉汁を“含んでいる”証。

3 昆布が旨味の橋渡し!

水と酒を加える。昆布を投入し、沸いたらアクを一気に取る。砂糖、醤油を加えて落とし蓋をし、2〜3分煮る。

植物性(豆腐)と動物性(牛肉)の旨味を引き合わせ、結びつけてくれる“お昆布”。煮汁にポイッと入れるだけで「だし汁を別に用意する必要もありません」って、助かるぅ。
植物性(豆腐)と動物性(牛肉)の旨味を引き合わせ、結びつけてくれる“お昆布”。煮汁にポイッと入れるだけで「だし汁を別に用意する必要もありません」って、助かるぅ。
砂糖と醤油を加える。
砂糖と醤油を加える。

4 落とし蓋で煮汁を全体に

肉を寄せ、空いたところに豆腐を入れる。落とし蓋をして、弱めの中火で8~10分煮る。コトコトと沸くような火加減で煮れば、少なめの煮汁でも鍋中を対流し、全体に味が回る。

落とし蓋をして、弱めの中火で8~10分煮る。
クッキングシートで落とし蓋をつくっておき、調味を終えた鍋に、そっとオン。
これくらいの煮詰まり具合でOK。
これくらいの煮詰まり具合でOK。

5 完成

器に盛り、煮汁をたっぷりと注ぎ、 小口切りにしたねぎを散らす。

 澄んだ甘さで、煮汁まで飲み干したくなる。多めにつくっておけば、出来たて、2日目、3日目......と、味がより深まるのも楽しめる。
澄んだ甘さで、煮汁まで飲み干したくなる。多めにつくっておけば、出来たて、2日目、3日目......と、味がより深まるのも楽しめる。

教える人

斉藤辰夫

斉藤 辰夫

1957年大阪府生まれ。大阪あべの辻調理師専門学校を卒業後、エコール辻東京で専任教授を務める。現在は東京・国立で料理教室を開く傍ら、メディア出演や講演もこなす。著書に『おいしい和食の大事典200』(成美堂出版)、『斉藤辰夫のいちばんかんたんな和食』(NHK出版)など多数。

dancyu2月号の「dancyu予備校」では、この他にも揚げる、炒める、とじる、漬けるを習っています。読めばあなたも料理上手になれます!ご覧ください。

dancyu2019年2月号
dancyu2019年2月号
第一特集:新しい、和のごはん
第二特集:「バル」の楽しみ方

A4変型 判(176頁)
2019年01月05日発売 / 880円(税込)
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文:山村光春 写真:豊田朋子 スタイリング:渡邊美穂