松尾貴史のカレードスコープ
強い旨味とほろほろとやわらかい肉が至福のポークカレー|松尾貴史のカレードスコープ(65)

強い旨味とほろほろとやわらかい肉が至福のポークカレー|松尾貴史のカレードスコープ(65)

以前お気に入りだったが、閉店後その後の足取りもわからなかった店が移転していたことを知った松尾貴史さん。さっそく訪れて食べた至福のカレーとは――。

舞台の合間にヘビロテ必至

以前に、NHK-FMのラジオ番組でご一緒していたタレントの加藤紀子さんはスパイス料理やカレーが好きで美味しい店に詳しく、いろんな店を教えていただいた。NHKから近いところにおすすめの店があると言われて、雑居ビルの3階を間借りしていた頃に2度ほど伺った。
いかにも、音楽好きな方がなさっているお店の雰囲気で、加藤さんの周囲にも音楽家が多いので世界観に親和性があるのだろう。その無国籍、多国籍の雰囲気を楽しみつつカレーをいただけた。
その後、その場所の店舗はなくなって情報が途絶えていた。閉店なのか移転なのかも知らず、ただ年月が過ぎてしまっていた。
PARCO劇場でひと月間、舞台に出演するにあたって、近隣の情報を確認したら、実店舗を構えておられることを遅ればせながら知り得て、劇場入りの時間に都合が合ったので久々に訪れることができた。

扉

開店時間に店舗のある5階に着いたら、鉄扉が時間通りに開いて、ご主人が迎え入れてくれた。混み始めるまでには時間がありそうで、「ゆっくりどこでもどうぞ」と促され、2人がけの席へ。メニューからチキンカレーを選び、サラダのSサイズをつけ合わせてもらうことにした。

サラダ

サラダは、酸味が程よい好きなドレッシングの味で、ワシワシといただく。食べ切らずに4分の1ほど残して、アチャール代わりにしてみようと思ったら正解だった。
スマートな辛さのカレーに酸味がいいアクセントになって、混ぜて食べても美味い。鶏肉も美味く、手羽元の骨から簡単に肉が外せてライスに馴染ませて食べる。つい「旨いなあ」と声が漏れる。

カレー

連日劇場に入っているので、すぐ数日後、間を空けずに再訪、今度は4人がけのテーブルでポークカレーをいただいた。強い旨みとほろほろの肉を贅沢にほぐしながら、至福の時。メニューではチキンよりも比較的辛味が抑えられているような表記だったが、十分な刺激に思えた。グレイビーのコクの中に、ほのかにチョコレートのような香ばしい甘味を感じるのは気のせいだろうか。

カレー

こんなに便利なところにあったら、これまたヘビーローテーションになってしまうのだよなぁ。

店舗

店舗情報店舗情報

マリーアイランガニー
  • 【住所】東京都渋谷区宇田川町34‐6 M&Iビル 5F
  • 【電話番号】03‐6455‐3216
  • 【営業時間】11:30~14:30(L.O.) 18:00~22:00 (L.O.)
  • 【定休日】月曜日 不定休有り
  • 【アクセス】京王井の頭線「神泉駅」より7分

文・撮影:松尾貴史

松尾 貴史

松尾 貴史 (俳優、タレント、ナレーター、コラムニスト)

1960年5月11日生まれ。神戸市出身。大阪芸術大学デザイン学科卒業。 俳優、タレント、コラムニスト、“折り顔”作家など幅広く活躍。下北沢のカレー店「般゜若」(パンニャ)店主。著書に『人は違和感が9割』、『違和感ワンダーランド』、『ニッポンの違和感』(毎日新聞出版社)等がある。