暑い日にはビールが呑みたくなりますが、日中の暑い日差しが落ち着いて、でも暗くなってもまだじめっとした蒸し暑さが残る……。そんなときにはスパークリングワインが呑みたくなります(本当はいつでも呑みたいけど……)。この日がまさにそんな感じ。仕事終わりにシュワッとしたくて、あるビストロに向かいました。
暑い日に一日中慌ただしく動き回ったこの日、夜8時頃になってようやく銀座近辺で仕事が終わり、ああ、スパークリングワインが呑みたい!でも軽く食事もしたい!と近くにあるビストロ「ポンデュガール」に電話をすると、一席空いているとのこと。すぐに店に飛び込み(?)ました。
ちょっと奥まったところにあるこのビストロは、赤白のチェックのクロスがかかったテーブルがところ狭しと並んでいて、美味しい笑顔の客で賑わっています。このざわめきがビストロの最高のBGMですね。そしてテーブルの間隔が狭いのですが、この距離感もビストロらしさを演出します(気軽に食事を楽しめるビストロは、客席を増やすことで価格を抑えているという面もあります)。隣の席の話が聞こえるくらいの距離ですが、だからみんな仕事の話や難しい話はしないで、食事を楽しむことができるような気がします。
さて、頭の中は泡で一杯ですが、そこは冷静を装い、クレマン・ダルザス(アルザス地方のスパークリングワイン)を選んでグビリ。ああ、幸せ!夏野菜のラタトゥイユ、パテ・ド・カンパーニュをつまみながら、さらにグビグビ。おっと、“桃と生ハムとキャラメル”というメニューもありますね、それもください!その名の通り、桃に生ハムがのり、キャラメルソースがかかった一皿。桃の甘味と生ハムの塩気、キャラメルソースの香ばしさが口の中で一体となり、軽やかなコクが広がります。これがクレマンの爽快さとよく合う!
桃は、もちろんそのままでも美味しいのですが、幅広い料理で意外な旨さを発揮します。サラダやスープ、パスタなどのほか、僕はカットした桃にパルミジャーノチーズをたっぷりすり下ろして、黒胡椒とオリーブオイルをかけて食べるのも大好きです。
さらに、トリュフ入りオムレツをデザート代わり(?)にして、締めました。居酒屋でもフレンチでもつい玉子料理を頼んでしまいます。玉子のほっとするようなやさしい味わいを求めているのかもしれません。自分では、「玉子料理は酒呑みのオアシス」と言っていますが。この日も幸せな夜でした。
文・写真:植野広生
暑い日に一日中慌ただしく動き回ったこの日、夜8時頃になってようやく銀座近辺で仕事が終わり、ああ、スパークリングワインが呑みたい!でも軽く食事もしたい!と近くにあるビストロ「ポンデュガール」に電話をすると、一席空いているとのこと。すぐに店に飛び込み(?)ました。
ちょっと奥まったところにあるこのビストロは、赤白のチェックのクロスがかかったテーブルがところ狭しと並んでいて、美味しい笑顔の客で賑わっています。このざわめきがビストロの最高のBGMですね。そしてテーブルの間隔が狭いのですが、この距離感もビストロらしさを演出します(気軽に食事を楽しめるビストロは、客席を増やすことで価格を抑えているという面もあります)。隣の席の話が聞こえるくらいの距離ですが、だからみんな仕事の話や難しい話はしないで、食事を楽しむことができるような気がします。
さて、頭の中は泡で一杯ですが、そこは冷静を装い、クレマン・ダルザス(アルザス地方のスパークリングワイン)を選んでグビリ。ああ、幸せ!夏野菜のラタトゥイユ、パテ・ド・カンパーニュをつまみながら、さらにグビグビ。おっと、“桃と生ハムとキャラメル”というメニューもありますね、それもください!その名の通り、桃に生ハムがのり、キャラメルソースがかかった一皿。桃の甘味と生ハムの塩気、キャラメルソースの香ばしさが口の中で一体となり、軽やかなコクが広がります。これがクレマンの爽快さとよく合う!
桃は、もちろんそのままでも美味しいのですが、幅広い料理で意外な旨さを発揮します。サラダやスープ、パスタなどのほか、僕はカットした桃にパルミジャーノチーズをたっぷりすり下ろして、黒胡椒とオリーブオイルをかけて食べるのも大好きです。
さらに、トリュフ入りオムレツをデザート代わり(?)にして、締めました。居酒屋でもフレンチでもつい玉子料理を頼んでしまいます。玉子のほっとするようなやさしい味わいを求めているのかもしれません。自分では、「玉子料理は酒呑みのオアシス」と言っていますが。この日も幸せな夜でした。
文・写真:植野広生