打ち合わせの合間に時間ができたので、青山でランチ。さて、何を食べようか……。暑い日こそ食欲が湧く僕は、猛烈に担々麺が食べたくなって中国料理「希須林」に駆け込み、そしてさらにトマトと玉子の炒めものと蟹炒飯も頼んでしまったのでした……。
メニューで見かけると、つい頼んでしまうものってありますよね?僕は、ぬた、まぐろぶつ、ポテサラ、冷奴、焼きそば、ハムカツ、ハンバーグ、ナポリタン、グラタン……そして、トマトと卵の炒めものに弱い。とても弱い。
この日も、希須林で担々麺を注文しようとしたのですが、メニューに“フレッシュトマトと玉子の炒め”という文字を見つけてしまいました。しかし、トマトと卵の炒めものと担々麺では組み合わせが落ち着かない。ご飯を頼めば問題は解決することはわかっているけれど、ちょっと面白くない。と、蟹炒飯があるではないですか!これで大丈夫。「フレッシュトマトと玉子の炒め、蟹炒飯、そして担々麺をください!」
フレッシュトマトと玉子の炒めは、トマトの瑞々しい旨味と卵のやわらかな旨味が絶妙の塩気でまとまっています。BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂」でも何度かチャレンジしていますが、トマトのフレッシュな感じを生かしつつ、玉子をふんわりとまとわせるのが実に難しい。難しいから、店で美味しいものに出会うとなおさら感動します。
希須林の一皿は軽やかな味わいなので、それだけでも食べられます(本当は酒飲みたいけど、打ち合わせの前だから我慢、我慢)。しかし、全部は食べず、玉子を少し残しておきます。
続いて蟹炒飯の登場。こちらも適度なパラパラ感で、米の旨味をしっかり感じられる上品な味付けと蟹の風味が口の中に広がります。これもこのままで十分美味しいのですが、残しておいた玉子をのせて食べます。軽やかな味わいが重なり、やさしいコクが深まります。トマトと玉子の炒めものは美味しいだけでなく、こういう使い方ができるから嬉しい。
そういえば、以前、東銀座の町中華「萬福」で、ケチャップ風味のポークライスにトマトと玉子の炒めものをのせたこともありました。中華風オムライス的な感じになって濃い旨味が爆発したのですが、色が完全に同化して見た目はなんだかよくわからない感じでした……。
さて、フレッシュトマトと玉子の炒めと蟹炒飯の上品な塩味の旨味を堪能した後に、担々麺登場。麻と辣の鮮烈な、でも軽やかな辛さと胡麻の香りが渾然一体となって口の中に広がり、鼻から抜けて行きます。適度な太さの麺にもほどよく絡んで心地いい。刺激と旨味のバランスが絶妙です。
軽やかな味わいから濃厚で鮮烈な味わいへと、見事な流れの食事……と自画自賛。かなりお腹いっぱいになったけど……。
文・写真:植野広生
メニューで見かけると、つい頼んでしまうものってありますよね?僕は、ぬた、まぐろぶつ、ポテサラ、冷奴、焼きそば、ハムカツ、ハンバーグ、ナポリタン、グラタン……そして、トマトと卵の炒めものに弱い。とても弱い。
この日も、希須林で担々麺を注文しようとしたのですが、メニューに“フレッシュトマトと玉子の炒め”という文字を見つけてしまいました。しかし、トマトと卵の炒めものと担々麺では組み合わせが落ち着かない。ご飯を頼めば問題は解決することはわかっているけれど、ちょっと面白くない。と、蟹炒飯があるではないですか!これで大丈夫。「フレッシュトマトと玉子の炒め、蟹炒飯、そして担々麺をください!」
フレッシュトマトと玉子の炒めは、トマトの瑞々しい旨味と卵のやわらかな旨味が絶妙の塩気でまとまっています。BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂」でも何度かチャレンジしていますが、トマトのフレッシュな感じを生かしつつ、玉子をふんわりとまとわせるのが実に難しい。難しいから、店で美味しいものに出会うとなおさら感動します。
希須林の一皿は軽やかな味わいなので、それだけでも食べられます(本当は酒飲みたいけど、打ち合わせの前だから我慢、我慢)。しかし、全部は食べず、玉子を少し残しておきます。
続いて蟹炒飯の登場。こちらも適度なパラパラ感で、米の旨味をしっかり感じられる上品な味付けと蟹の風味が口の中に広がります。これもこのままで十分美味しいのですが、残しておいた玉子をのせて食べます。軽やかな味わいが重なり、やさしいコクが深まります。トマトと玉子の炒めものは美味しいだけでなく、こういう使い方ができるから嬉しい。
そういえば、以前、東銀座の町中華「萬福」で、ケチャップ風味のポークライスにトマトと玉子の炒めものをのせたこともありました。中華風オムライス的な感じになって濃い旨味が爆発したのですが、色が完全に同化して見た目はなんだかよくわからない感じでした……。
さて、フレッシュトマトと玉子の炒めと蟹炒飯の上品な塩味の旨味を堪能した後に、担々麺登場。麻と辣の鮮烈な、でも軽やかな辛さと胡麻の香りが渾然一体となって口の中に広がり、鼻から抜けて行きます。適度な太さの麺にもほどよく絡んで心地いい。刺激と旨味のバランスが絶妙です。
軽やかな味わいから濃厚で鮮烈な味わいへと、見事な流れの食事……と自画自賛。かなりお腹いっぱいになったけど……。
文・写真:植野広生