dancyu11月号「おいしいアウトドア」絶賛発売中！

2022.10.06
- 連載 : dancyu本誌から

dancyu11月号は「アウトドア特集」です。外でも美味しく、外だから美味しく、ヒーローになれる！を合言葉に、思わず歓声が上がる「おいしいアウトドア」のコツやブラッシュアップのヒントをギュギュッと詰め込みました。「その手があったか！」と膝を打つ超簡単キャンプ飯から、プロ並みの技に挑戦する迫力の肉焼きまで。ほかの本やサイトでは手に入らない、dancyuならではの「本気で」おいしいアウトドア実践術が満載です！

ご馳走の風景

dancyu2022年11月号: 外で食べるご飯は楽しいし、美味しいですよね。でもなぜでしょうか？きちんと料理をつくるなら、設備の整ったキッチンでつくったほうがうまくできますよね。繊細な味わいを楽しみたいなら、室内のテーブルで落ち着いて食べたほうがいいですよね。でも、たとえばキャンプに行ってコントロールしにくい炭火で焼いた肉はすごく美味しいし、山に登って雄大な景色を眺めながら食べるおにぎりは感動的に旨い。
先日、急にアウトドアで料理をつくることになり、その場にあった限られた食材と調味料、少ない調理道具でなんとか数品を仕上げました。つくっているときに思ったのは「やりにくいなぁ」ではなく、「ワクワクするなぁ」でした。何をつくるか考えるのも楽しいし、フライパンひとつでいろいろなことをやるのも面白い。食べてくれた人たちが「これだけでこんな料理ができるんだ！」と驚いてくれるのも快感！
食材や調味料や調理道具など、いろいろなものが手に入る世の中で、あえて制約の中で料理をつくること、それを非日常的な環境で食べること、こうしたことで日常では気付かない（忘れていた）喜びに気付くのでしょうね。そして、つくるにしても食べるにしても、自然の空気や風を感じることが本能的な感動につながる。進化しすぎた（？）人間という動物が本能的な美味しさを思い出す貴重な機会かもしれません。

dancyu編集長植野広生