全国各地の食肉センターから鮮度抜群のホルモンが集まるJA全農ミートフーズ。牛の内臓処理のプロたちが目利きし、全ての部位を選別し、下処理を行い、最高の状態で急速冷凍した4種ホルモン。
東京品川にあるJA全農ミートフーズの牛内臓加工施設を取材した時の印象を、一言で表現すると 『超高速』。山のように積まれた牛の内臓軍団はまさに圧巻!
各部位の専門職人たちが目にも止まらぬ速さで、仕分け・トリミング、洗浄、カット、袋詰めなどを黙々とこなす姿は、まさに牛の内臓処理戦場の精鋭部隊の戦い!
テール・タン・レバー・ハツ・胃袋系・腸系・ツラミ・ハラミなどが、部位別に鋭い刃物で秒殺され、武装解除されていく!そんな印象だ。
その直後、パック詰めし、急速冷凍することで、ホルモン類が持つ酵素による自己消化が止まるから、まさに最高の鮮度のホルモンと呼んでも過言ではない。
部位は小腸・シマチョウ・ギアラ・レバーで各300g。レバーのみがブロックで、他は食べやすいサイズにカットされている。
甘い脂をまとった小腸(マルチョウ・コプチャン・シロとも呼ばれる部位)。適度な脂と歯ごたえのシマチョウ(テッチャン・一般的にホルモンと呼ぶ場合も)。濃厚なうま味のギアラ(牛の第四胃で赤センマイとも呼ぶ)。脂が回ったレバー(肝臓)。どれも和牛の内臓ならではの魅力がある。
焼肉にするなら、市販の焼肉のタレでも十分にうまいが、コチュジャンや唐辛子たっぷりの辛い焼肉もうまい。
上質なレバーで焼肉も良いが、たっぷりのニラとモヤシでレバニラ炒めも捨てがたい。夏バテ気味でも、炊きたての熱々ご飯が欲しくなること間違いなしだ。
シマチョウとギアラ合計500gをたっぷりの湯で、丁寧にアクを取りながら、弱火で3時間煮る。茹で卵を加え、八丁味噌65g、中ざら糖7gスイートワイン15ccとブーケガルニで味と香を付け、さらに1時間ほど煮る。このシンプルな煮込みが絶品。たっぷり刻みネギをのせ、冷たいビールや冷酒がよく合う!もちろん、ご飯のおかずにもいい。
文:(株)食文化 萩原章史