dancyu本誌から
dancyu3月号「日本酒2022/極上のあんこ」絶賛発売中!

dancyu3月号「日本酒2022/極上のあんこ」絶賛発売中!

この2年、私達が自分の足元や生活を見直したように、日本酒蔵にもさまざまな変化がありました。新しく誕生した蔵もあり、新しいチャレンジを始めた蔵もあり、この機会に酒造りを見直して酒質が大躍進した蔵もたくさんあります。dancyu3月号「日本酒」特集では、ほかならぬ“日本酒の今”をたっぷり詰め込んでご紹介いたします。

新しい”地酒の時代”です!

表紙
P18+19
P32+33
P128+129
dancyu2022年3月号
たとえば、魚を手際よく切り分け、美しく握る鮨職人の姿をカウンターで見るのは楽しいですよね。そして、ひと仕事加えたタネと塩梅のいい酢飯のバランスが絶妙の握りが出てきたら、「さすが“職人”の仕事!」と唸ります。
広辞苑によると、職人とは「手先の技術によって物を製作することを職業とする人」。しかし、われわれが「鮨職人」「蕎麦職人」などと呼ぶ場合は、単なる職業としてではなく、プロとして卓越した技術をもった人に対する敬称的に使っています。それは、ただ優れた技があるだけでなく、長年にわたって研鑽を続けていたり、あるいは同じものを長年つくり続け、一朝一夕ではできない味わいを生み出していることに対する、尊敬の気持ちを込めているはずです。

とすると、鮨や蕎麦に限らず、居酒屋や食堂、フレンチやイタリアン、あるいは酒造りなど、ジャンルや値段にかかわらず、“職人”と呼ぶべき料理人、つくり手はたくさんいます。日常の食事や酒を呑む際に、いちいちそんなことは考えないでしょうが、でも日々の食事の楽しさはそんな“職人”の力に支えられています。

日本の素晴らしい食文化もこうした“職人”たちが築き上げ、守り続けてきたのです。われわれがそれに感謝し、尊敬することで食文化がしっかり守られていく、ということを改めて考えたいと思います。

dancyu編集長 植野広生
dancyu2022年3月号
dancyu2022年3月号
特集:日本酒2022/極上のあんこ

A4変型判(220頁)
2022年2月4日発売/980円(税込)

写真:木村 拓