dancyu本誌から
dancyu1月号「新しい家中華」絶賛発売中!

dancyu1月号「新しい家中華」絶賛発売中!

少ない材料で、手間をかけ過ぎずにつくる。旬の素材をつかって、素材の味を楽しむ。添加物には頼らず、自然な旨味を味わう。古くからの中国の家庭料理の知恵に習った、そんな「新しい家中華」を、今号のdancyuはご提案します。

中華鍋とフライパン

表紙
dancyu2022年1月号
中華鍋が売れています。コロナ禍の中、家で料理をつくる機会が増え、より本格的な調理道具を求める人が多くなったためです。実は僕も買いました。BSフジの「日本一ふつうで美味しい植野食堂」という番組で、中華料理を教わる機会が多いのですが、中華鍋をうまく振ることができず、家でも使って練習しようと思ったからです。
実際に中華鍋を持つと、まず気合と意気込みが変わります。たとえば炒飯。フライパンでつくっているときは何となく炒めていましたが、中華鍋を握ると、しっかり火を入れてパラッとさせよう! と気合が入ります。中華お玉が鍋に当たるカッ! という音すら美味しい証拠のような気がします。いっぱしの料理人になったような気分(仕上がりは別として……)。本格的な料理にも挑戦しようか、という意欲もわいてきます。
だから、中華料理をつくるのはやはり中華鍋がいい……と思ったものの、でも正直、手になじんでいるフライパンでつくる安心感は、やはり捨てがたい。回鍋肉や麻婆豆腐など、よくつくる料理は、ついフライパンでつくってしまいます。というわけで、中華鍋とフライパンを使い分けながらつくっていると、酒のつまみから日常のご飯のおかず、ちょっとしたメイン料理など中華料理のバリエーションが広がることに気づきました。店で本格的な料理を味わうのはもちろん素敵ですが、家でいろいろつくってみるのも楽しいですね。

dancyu編集長 植野広生
dancyu2021年12月号
dancyu2022年1月号
特集:新しい家中華

A4変型判(160頁)
2021年12月06日発売/ 900円(税込)

写真:宮濱祐美子