モロッコのケバブ、チリの鶏のグリルとサルサソースのセットがテイクアウトで楽しめる! 東京にある世界各国のテイクアウト料理をおいしく&手軽に味わえるTaste of World。旅気分を味わえて、お店の支援にもつながる取り組みだ。テイクアウトボックスを開けて、異国の味わいを召しあがれ!
タジン鍋でおなじみのモロッコ料理。ケバブ(肉のグリル)もまた、代表的な料理の一つだ。「現地では日に一度くらいはケバブを食べますね」とリフキーさん。というのもモロッコの住宅にはテラスがあり、煙を気にせずグリル料理をつくれるのだ。自宅にいながらオープン エアで食事やお茶を楽しむのが一般的だという。
グリルの盛り合わせは、ハラール認証の牛、鶏、羊の串を炭火で焼き、サフランライスにのせて日本の弁当風にアレンジ。しかし、その味わいは現地のままだ。「スペインやフランス、イスラム諸国の文化が混ざったモロッコ料理はさまざまなハーブやスパイスが特徴」とリフキーさん。とはいえ、決して辛さではなく、素材を生かすために、控えめかつ、優しいスパイス使いがモロッコ料理の妙味をつくり出している。
こんがりと焼き上がり、見るからにジューシーな鶏のグリル。ピリッと辛味が効いたサルサソースをかけてかぶりつくと、鶏の旨味とトマトの爽やかな酸味が口内にしみわたる。「ソースやドレッシングは、注文が入ってから搾る果汁でつくるんだ。フレッシュさと、たっぷり入ったエドの愛がおいしさの秘密だよ!」と、チャーミングな笑顔でおどけるのは店主のエドゥアルドさん。1984 年に来日して以来、日本で生活を営んでいるという。
「僕の料理はシンプルな味つけだから食材の味がよくわかる」とエドさん。チリの国民食エンパナーダは、自家製の皮でたっぷりの挽き肉とオリーブ、ゆで卵を包んでいて、ジューシーな食べごたえ。母国で食べた思い出の味をそのままに再現しているそうだ。チリへ思いを馳せて噛みしめると、盛りだくさんの具があふれんばかりにこぼれ落ちた。
写真:中田浩資、大谷次郎 コーディネーター:茂庭 翠