石渡朋さんが食べに行きたいのは――。

親戚との宴会

毎年1月3日は父方、母方の親戚が集まって宴会をしている。会費は1,500円。誰かが作って持ってきてくれたものもあるけれど、メインはほぼデリバリーのピザや寿司、オードブルなど。お年玉もあげなくちゃだし、おじさんに「孫はまだか」って絶対聞かれるし、片道一時間半の道のりは夫が一緒じゃない時はちょっとダルい。でもひとたび着いてしまえば、たいしておいしくもないご馳走をつまんでいるうちに延々とビールが注がれて、話に花が咲いてチンチロリンが始まったり、ビンゴで大騒ぎになる。それで「あー楽しかったね」ってみんな帰って行く。残って家族と飲む時もあれば、帰る親戚と一緒に家を出る時もある。みんな最近は歳をとって、どんどん帰る時間が早くなってきている。来年のお正月は、どうなっているかな。おいしくてもおいしくなくてもいいから、またみんなで飲んだり食べたりしながら笑いたいな。

鈴木美樹さんのイタリア料理

今まで食べた美樹さんの料理で、また食べたいと思うものはもちろんたくさんあるけれど、お店に行ったからといってそれが食べられるとは限らない。でも今日は何が食べられるかなとワクワクしながらお皿を待つ時間はすごく贅沢だし、ライブで過去の名曲ばかりをリクエストする客にはなりたくないので、思い出を抱きながらおとなしく待つ。そうして出てきた料理はいつも驚きと感動をくれて、一生懸命働いて、また食べに行くぞ！という気持ちになる。この写真は一昨年の年末に食べたロールキャベツ。おいしかったなぁ……。

「雀荘サン」のカレーライス

去年から月に一回、麻雀をするようになった。専門学校以来なのでもう15年ぶりくらいだったけど(ひえ〜)、案外覚えてるもので相変わらず麻雀は本当に面白い。「サン」のメニューはカレーとラーメン、うどん、ホットドッグ、磯部焼きがあって、カレーはなにか気合いを感じる。店員さんが調理するのは人が1人座れるくらいのスペースなのに、メニューの他にも1時間ごとにやたら甘いミルクティーや、しょっぱいコンソメスープを出してくれる。疲れた頭にはダイレクトに効く。いま飲食店は本当に大変だけど、ポジティブな応援がたくさんあるので私はひっそりと「サン」も応援しようと思います。

写真・文：石渡朋