カメラマンが、いつかまた食べたい料理
春シャコとサフランのキタリーニ、ホワイトアスパラの塩釜焼き、雲丹のしゃぶしゃぶ|カメラマンが、いつかまた食べたい料理

春シャコとサフランのキタリーニ、ホワイトアスパラの塩釜焼き、雲丹のしゃぶしゃぶ|カメラマンが、いつかまた食べたい料理

カメラマンの本田匡さん。今、食べに行きたい、会いに行きたい料理はなんですか?と聞くと……。

本田匡さんが食べに行きたいのは――。

北海道・札幌「MAGARI(マガーリ)」の春シャコとサフランのキタリーニ

北海道・札幌「MAGARI(マガーリ)」の春シャコとサフランのキタリーニ
北海道・札幌「MAGARI(マガーリ)」の春シャコとサフランのキタリーニ
シャコのパスタ
4月から6月の春漁の石狩のシャコ、美味いんです。シャコは鮮度が落ちるのが早く、浜で茹でて流通するのが一般的です。「MAGARI」では浜の漁師さんからその日の朝のうちに生で仕入れ、”茹で”ではなく蒸して使います。茹でないことで旨味がお湯に逃げないんだそう。撮影時は手打ちのパスタに合わせて出てきました。“春シャコとサフランのキタリーニ”エビでもなくカニでもなく、やっぱりシャコならではの濃い旨味と少し硬めの食感。春の日の暖かさを感じながら白ワインを合わせていただきたいですね。この時期を逃すと秋漁を待たなくてはならないのです。

北海道・札幌「La Sante(ラ・サンテ)」のホワイトアスパラの塩釜焼き

北海道・札幌「La Sante(ラ・サンテ)」のホワイトアスパラの塩釜焼き
北海道・札幌「La Sante(ラ・サンテ)」のホワイトアスパラの塩釜焼き
北海道・札幌「La Sante(ラ・サンテ)」のホワイトアスパラの塩釜焼き
この時期にしかいただけない一皿。毎年、この季節には食べたいお料理です。札幌で桜の開花が話題になる頃から1カ月ぐらいでしょうか。1年12カ月のうち1カ月、それしか食べることができません。うっかりするとタイミングを逃してしまいます。 ホワイトアスパラの微かな苦味、甘み、旨み。噛むと口の中で滲み出る水分にいろいろな味を感じながらいただきます。春を迎えた食材の命の力を感じます。寒さを越えた季節だからなおさらなのですね。3枚目の茹で上げのホワイトアスパラガスとウニとマッシュルームのクリームソースも絶品です。

北海道・札幌「しゃぶしゃぶ酒屋 しの平」の雲丹のしゃぶしゃぶ

北海道・札幌「しゃぶしゃぶ酒屋 しの平」の雲丹のしゃぶしゃぶ
北海道・札幌「しゃぶしゃぶ酒屋 しの平」の雲丹のしゃぶしゃぶ
北海道・札幌「しゃぶしゃぶ酒屋 しの平」の雲丹のしゃぶしゃぶ
このお店、お肉も美味しいんです。普通に、いやすごく。でも雲丹のしゃぶしゃぶは初めての体験でした。丼、天ぷら、握り、うに料理もいろいろ有りますがしゃぶしゃぶですよ。ほんのちょっとだけお出汁に潜らせて、旨味を纏わらせ口の中に。生でいただくのとは一味違う、熱で微かに締まり甘味も濃くなる印象です。お出汁がとんでもなく美味しいので、店主の仕事やお出汁の中身や温度、雲丹の育った海、いろんなものに想いを馳せます。 肉と雲丹のお出汁は別々で、その素材に一番合う鍋が提供されます。雲丹のしゃぶしゃぶは7月、8月の日本海側の甘味が強い雲丹の季節に予約限定のコースでいただけます。春は日高のさくら雲丹、夏の日本海、冬の道東と北海道では美味しい雲丹の季節が続きますが、夏はこのしゃぶしゃぶですね〜。 

写真・文:本田匡