日本でもあまりお目にかからないエチオピア料理を注文した俳優の大野拓朗さん。さて、お味は?現在、ニューヨーク在住の大野さんが、外出もままならない現地から、デリバリー事情をレポート。
今回はエチオピア料理!「Ghenet Restaurant」です。
エチオピア料理と聞いても全然イメージが湧きませんよね。実は、語学学校の先生のお兄さんがうちの近くに住んでいて、このお店がお気に入りということで、探してみたらUber Eatsで見つけられたので頼んでみました。
注文したのは“Sega Wet”です。Segaは牛肉、Wetは唐辛子という意味なので、これは“唐辛子で煮込んだ辛いビーフシチュー”です。メニューの説明にも「エチオピアのスパイスがたくさん入っている」と書かれてあるくらい、真っ赤で、いかにも辛そうな見た目をしています。
食べてみると期待を裏切らない辛さで、舌にヒィ~と突き刺さる刺激的なスパイス感が食欲をそそります。さらに、煮込むことでホロッホロに柔らかくなった牛肉がたっぷり入っていて、癖になる美味しさです。
そして、シチューと言えば、パンかライスが付いて来るのかと思いきや、きちんとエチオピアの主食“インジェラ”が付いて来ます!インジェラは、テフという穀物の粉を水で練って数日間発酵させたものをクレープ状にして、片面だけ焼き上げたものです。なかなかの分厚さと面積です。これが4枚も付いて来るので、すごいボリューム。
柔らかい手触りで、僕の大好きなモチモチ食感をしていて、そこは京都の阿闍梨餅に近いかな。味わいは、発酵させているだけあって、とっても酸っぱく、かなりの塩味も感じます。日本のもので例えると発酵したパンのイメージです。これをシチューに付けて食べると、牛肉の甘味、スパイスの辛さ、インジェラの酸味と塩気が合わさって、エチオピアンエスニックフードを楽しめます!
余談ですが、インジェラは紀元前から食べられていた主食なので、家庭ごとにつくり方のこだわりが存在します。土地の風土に合わせて発酵時間を変えたり、混ぜ込む穀物の粉の種類を増やしたり、厚みや食感もそれぞれ違うそうです。僕が食べたのはニューヨーク版インジェラなので、本場もさることながら、日本版も食べてみたい!と関心を引く一品でした。
ああ、またしても想像するだけでよだれが……。今日も、また頼もうかな。