山の音
桜の咲かない春はない。
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桜の咲かない春はない。

日々は過ぎていく。嬉しいときも悲しいときも、忙しくてものんびりしてても、食べ過ぎても飲み過ぎても、同じだけの時間が流れ、1日が終わる。そしてまた新しい1日が始まる。けれども、同じ1日はどこにもないんだよね。

チェイサーでビールも呑んじゃおう

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3月になって暖かい日が続いたけれど昨日の東京の最低気温は3度。寒かったなあ。靖国神社の桜の標準木は雪にも関わらず咲き始めている。
夕方には首相がコロナに関する記者会見。あまりにも寒いので近所の銭湯「松の湯」に行って暖まる。
家に戻って池田書店から出ている高橋雅子著『〆まで楽しむおつまみ小鍋』をパラパラ眺めていると食べたくなって呑みたくなって「豚肉とほうれん草の常夜鍋」をつつきながら日本酒を呑む。先週、新川の今田商店で買った群馬・高崎、牧野酒造の「大盃 純米吟醸 山酒4号」。美味しいなあ。チェイサーでビールも呑んじゃおう。

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あー、サッカー中継みたいなあ。やってないけどね。なので無観客の大相撲のニュースを見ながら呑む。身体と身体がピチピチ、バシバシぶつかり合う。そういえば4月から大学4年の娘がwebで就活やっていて、オンラインで面接やっていたな、一昨日。ホテルのバイトも暇らしい。
「世界分断 マネー急収縮」「需要消滅に市場動揺」「首相、減税の検討指示」「日経平均 週間3318円安」。3月14日の日経新聞朝刊1面。YouTubeで落語「はてなの茶碗」桂米朝、「カラオケ病院」春風亭柳昇、「黄金餅」立川談志、「代書」桂枝雀、「らくだ」笑福亭松鶴、いやあ夜は長いな。ウイスキーでも呑もうかな。つまみは何かあったっけ?ウトウト、ふにゃふに、ゴゴッ、ゴゴッー……。

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予定通りに物事が運んでいる(ように見える)ほうが奇跡なのかもしれない

あー、寝間着に着替えずに、歯も磨かずに寝ちゃったなヤバいヤバい。おはようございます。今日は昨日よりも暖かくなりそうだ。最高気温は11度らしいっすね。でも天気が良いので桜もぐっと開花が進むな。
Facebookをのぞいてみると、おっ、おにぎり撮ってる写真家の阪本勇が朱鷺の写真を投稿しているな。佐渡に行っていたのね、阪本さん。ラッキーじゃないか、朱鷺を見れるなんて。中原昌也の投稿はいつも切なく面白いな。ボクはSNS上のR.I.Pとか追悼文ってまったくピンとこないのですが、中原さんの誰かが亡くなった時の追悼文だけは例外で、いつも素晴らしい。人間にとって率直であることは本当に大切だな、と彼の率直さと教養と悪態のバランスが絶妙な文章を読んで思う。

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さてさてインスタものぞいてみるかな、っと。@cycadkihara 写真家の木原悠介、相変わらずでうれしいよ、木原さん「大迷惑 糞は持帰りましょう 糀谷・羽田まちなみ維持課」という看板。ちなみに大迷惑は赤字ゴシック。@manincafe 岡本仁はいまどこにいるのかな?あー[果たせなかった日曜日の約束]ってあるな。行く予定だった旅に行けなくなることもありますよね、この世界に生きていると。というか予定通りに物事が運んでいる(ように見える)ほうが奇跡なのかもしれないですね、岡本さん。
NHK・FMからは三陸・浄土ヶ浜の波の音が鳴っている。さて、お腹減ってきたなあ、菜の花のスパゲティーでもつくろうか?

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――明日につづく。

文・写真:大森克己

桜の咲かない春はない。

大森 克己(写真家)

1963年、兵庫県神戸市生まれ。1994年『GOOD TRIPS,BAD TRIPS』で第3回写真新世紀優秀賞を受賞。近年は個展「sounds and things」(MEM/2014)、「when the memory leaves you」(MEM/2015)。「山の音」(テラススクエア/2018)を開催。東京都写真美術館「路上から世界を変えていく」(2013)、チューリッヒのMuseum Rietberg『GARDENS OF THE WORLD 』(2016)などのグループ展に参加。主な作品集に『サルサ・ガムテープ』(リトルモア)、『サナヨラ』(愛育社)、『すべては初めて起こる』(マッチアンドカンパニー)など。YUKI『まばたき』、サニーデイ・サービス『the CITY』などのジャケット写真や『BRUTUS』『SWITCH』などのエディトリアルでも多くの撮影を行っている。