明日、どこに食べに行こう?
赤身輝く牛カツとサラサラカレー|スパイス化するカツカレー店①

赤身輝く牛カツとサラサラカレー|スパイス化するカツカレー店①

スパイスカレー旋風がついにカツカレー界に到達!サラッとしたカレーに軽いカツ。今までのイメージを一変させる、この新しいカツカレーをdancyuは“SKC”(スパイスカツカレー)と命名します。生まれ変わったカツカレーをいち早く食べられる店をご紹介。いざSKCの世界へ!

驚愕の完成度

東京でも珍しい牛カツカレーの店。しかもカレーはスパイスカレーときた。さぞや尖った若者の仕業かと思いきや、そうではない。
物静かな佇まいのマスターと優しい笑顔が印象的な奥様は、定年を機に2015年、赤坂にカレーバル「ベイリーフ」をオープン。なぜ牛カツカレーを?

牛カツカレー1,030円。開店当時、東京で牛カツがはやっており、試しにつくってみたところ、カレーとの相性抜群だったので看板メニューに。ランチにはサービスでサラダが付く。

「大した理由はないよ。ラーメン店にしようか、なんて考えてたくらいで」と答えつつも、マスターの佐藤利也さんのつくるカツカレーからは、他人とは違うことをするのだという決意が伝わってくる。
12~13種類のスパイスを使用したカレーはサラサラ。クローブがすっと香りスパイシーでありながら自然と体にしみわたっていく。レア仕立ての牛カツは柔らかく、それでいて歯切れの良い食感。それを包み込む、サックリとした衣。どこを切り取っても驚くほどの完成度だ。さらにこのカツカレー、お酒との相性も抜群なのである。

脂身が少ない牛もも肉を使用。揚げ油は植物油を使用し、軽く仕上げている。190°Cの高温で揚げる牛カツは赤身がまぶしい絶妙のレア具合だ。

2018年末に現在の場所へと移転してからは、広くなった店内を生かしパーティーコースも開始。締めはミニサイズの牛カツカレー。油少なく重くなく、食後の胃はすっきり。飲みの締めに合うカツカレーなんて、ここ以外ちょっと思いつかないな。

店舗情報店舗情報

ベイリーフ
  • 【住所】東京都港区赤坂3‐20‐6川木ビル3階
  • 【電話番号】03‐3584‐0137
  • 【営業時間】11:30~14:00(L.O.) 18:00~22:30(L.O.)
  • 【定休日】土曜 日曜 祝日
  • 【アクセス】東京メトロ「赤坂見附駅」より3分

文:松 宏彰(カレー細胞) 写真:竹之内祐幸

※この記事の内容はdancyu2019年6月号に掲載したものです。