スパイスカレー旋風がついにカツカレー界に到達!サラッとしたカレーに軽いカツ。今までのイメージを一変させる、この新しいカツカレーをdancyuは“SKC”(スパイスカツカレー)と命名します。生まれ変わったカツカレーをいち早く食べられる店をご紹介。いざSKCの世界へ!
東京でも珍しい牛カツカレーの店。しかもカレーはスパイスカレーときた。さぞや尖った若者の仕業かと思いきや、そうではない。
物静かな佇まいのマスターと優しい笑顔が印象的な奥様は、定年を機に2015年、赤坂にカレーバル「ベイリーフ」をオープン。なぜ牛カツカレーを?
「大した理由はないよ。ラーメン店にしようか、なんて考えてたくらいで」と答えつつも、マスターの佐藤利也さんのつくるカツカレーからは、他人とは違うことをするのだという決意が伝わってくる。
12~13種類のスパイスを使用したカレーはサラサラ。クローブがすっと香りスパイシーでありながら自然と体にしみわたっていく。レア仕立ての牛カツは柔らかく、それでいて歯切れの良い食感。それを包み込む、サックリとした衣。どこを切り取っても驚くほどの完成度だ。さらにこのカツカレー、お酒との相性も抜群なのである。
2018年末に現在の場所へと移転してからは、広くなった店内を生かしパーティーコースも開始。締めはミニサイズの牛カツカレー。油少なく重くなく、食後の胃はすっきり。飲みの締めに合うカツカレーなんて、ここ以外ちょっと思いつかないな。
文:松 宏彰(カレー細胞) 写真:竹之内祐幸
※この記事の内容はdancyu2019年6月号に掲載したものです。