お店に行って、どの日本酒を頼むか迷ったことはありませんか?種類がありすぎて選べない!そもそも日本酒がわからない!そんなときは、酒を知り尽くした店主に相談してみてはいかがでしょうか?初心者も上級者もきっと楽しめる、東京の7軒をご紹介します。
悩殺されたのは、朝絞めの鶏を使ったささみの昆布〆。ねっとりまろやかで官能的だ。どんな酒が合うだろう?と悩む間もなく、店主、梅澤豪さんのアシストが入る。
注がれたのは“奥鹿”山廃23BY。山廃らしいふくよかな味わいは鶏肉に負けず、旨味の輪がぐんぐん広がる。唐揚げも締めの丼だって飲み手の嗜好を考えながら、ぴたりとハマる一本を選んでくれる。ただただ身を委ねるだけだ。
スタンバイする40~50本は、しっかりとした飲み口のものが中心。熟成フェチを自任するように、自家熟成の秘蔵っ子が繰り出されることもある。
一方で、メディアユニット「富士虎」の一員として、ウェブで日本酒の魅力を発信。これまで巡った蔵は36軒。あるときは仕込みを手伝ったり、あるときは酒米の田んぼで草取りしたり。穏やかな人柄からにじみ出る深い日本酒愛が、酒をますます旨くする。
文:上島寿子 写真:本野克佳
※この記事の内容は2018年3月号に掲載したものです。