飛んでいきたい、うまい旅
瀬戸内の山の幸。ミカンをミカン以上に味わうには

瀬戸内の山の幸。ミカンをミカン以上に味わうには

瀬戸内海に浮かぶ島々。海流に育まれた海の幸も豊富だが、温暖な気候と日照から、柑橘の栽培もまた盛んだ。なかでもこの時期、ミカンが本当においしい。晩秋から晩春にかけてのごちそうだ。季節に応じた品種も楽しめるので、マイルを使って何度も訪ねてみたくなる。現地に飛んで、食べてきた!

老舗フルーツパーラーのミカン尽くしスイーツ

愛媛といえばミカン。松山空港へ近づく飛行機からは瀬戸内海に浮かぶ島々に段々畑が広がり、空港へ着けばミカンジュースの出てくる蛇口が出迎えてくれる。温州ミカンをはじめ、紅まどんなやいよかんなどさまざまな品種がつくられ、その生産量は全国トップクラス。そんなミカン大国へ行ったらもう、食べまくるしかない。
向かったのは、松山城のおひざ元に広がる松山市一番の繁華街「大街道商店街」。アーケードの入り口すぐに佇む、老舗の「フルーツパーラー みしま」だ。

旬の柑橘を使った「せとかサンド」700円(税込)。季節によって品種が替わるのも楽しみ。

「創業は昭和2年。果物屋からはじめた店ですが、質のいい果物を一番の食べ頃に、よりおいしくみなさんに味わっていただきたくて、私の代でフルーツパーラーを併設したんです」
そう話してくれたのは、三代目の三島繁雄さん。
「柑橘は今、改良が進んでさまざまな品種が出回っていますが、なかには希少品種もあります。数が少ないと選り好みできません。ですからうちでは、生産農家の多い定番品種に焦点をあてて、市場へ通い続けてきた父が選りすぐって毎朝仕入れているんですよ」
目利きの選んだものにハズレはなく、繁雄さんは安心してスイーツづくりに集中できるという。

濃密な甘さが口中に広がる「せとかのパフェ」950円(税込)。柑橘に合わせたクリームも美味。

フルーツパーラーといえばフルーツサンドにパフェ!柑橘最盛期は、産地ならではのミカン尽くしメニューが登場。2~3月なら、とろけるように柔らかな果肉を持つ高級品種“せとか”が店の顔となる。
果実丸ごと1個分を柔らかめの食パンに生クリームとともに挟んだフルーツサンドは、そのキュートな断面にノックアウト。ジューシーな果肉とふんわりとしたパンが溶け合う、頬がゆるむおいしさだ。
パフェは繁雄さんの見事なカッティングが映える一品で、シャープな切り口の果肉と自家製ソフトクリームのシンプルな取り合わせ。都会的なパティスリーの凝ったパフェもいいけれど、旅先では、こういう素朴ないでたちにぐっとくる。濃厚なミルク味のソフトクリームがミカンの甘味を引き立てる素直な味も印象深い。

熟練のナイフ使いによる見事なカッティング。
2~3月は濃厚でジューシーな品種“せとか”が主流。
果物屋が併設。持ち帰り用のフルーツサンドも販売。
市電「大街道」駅のすぐそば。軽食メニューもある。

繁雄さんと有紀子さんご夫婦が切り盛りするパーラーの横では、繁雄さんの母・正栄さんが果物の販売を担当。チャーミングな語り口で松山の古き良き時代の話も聞かせてくれるものだからつい長居したくなってしまう。アットホームで居心地のいい城下町のフルーツパーラーだ。
ほかにも、季節の果物を使った色鮮やかなパフェやフルーツサンドが充実しているけれど、ミカン尽くしメニューの提供は3月末頃まで。松山へ旅立つなら今だ!

「フルーツパーラー みしま」三島繁雄さん、正栄さん、有紀子さん(右から)
「フルーツパーラー みしま」三島有紀子さん、正栄さん、繁雄さん(左から)
三島さん
松山は温泉もミカンもあっていい所。親子2代でお待ちしています!

何種類いける?搾り立てミカンジュースを飲み比べ

にぎやかな「大街道商店街」をぶらぶら散策していると、大々的にミカンをアピールする看板が目に飛び込んできた。店の名前は「noma‐noma」。県内にある「のま果樹園」直営の柑橘専門店で、テイクアウト専用のジューススタンドが併設されている。スイーツは別腹。勢いにまかせてジュースを注文しようと思ったら……。

柑橘類最盛期の1~4月は、生搾りジュースが10品種ほど揃う。

「今はちょうどミカンの最盛期。2月から3月にかけては搾り立てのミカンジュースが10種ほどあるんです。何にしますか?」
店長の佐藤名保子さんがにっこり笑いながら言う。
さすが柑橘王国!定番の温州ミカンをはじめ、濃厚な“甘平”、まろやかな酸味の“デコタンゴール”、爽やかな甘さの“はるか”など、メジャー品種からマイナー品種までそろい踏み。柑橘だけでこんなに選べるジューススタンドをほかに見たことがない。

「生搾りミカンジュース」各種300円(税込)~。果実感満点!

ジュースは注文してから搾ってくれ、ミカンの質によってミキサーとジューサーを使い分けるのがこちらのやり方。
「房の皮が薄く果肉が柔らかな品種はミキサーで房ごと搾って、丸ごと味わっていただきます。いよかんのように房がかたい品種は、房の苦味が入らないようジューサーで搾るんです」
最大限においしく飲んでほしい。そのための工夫なのだとか。
搾り立てのジュースは、香りが圧倒的に違う。果実を食べる以上に甘やかで爽やかな香りが濃密に広がって、おいしいうえに気分はリフレッシュ。アロマテラピー並みの癒やし効果があるんじゃないかと思うくらいだ。
飲み比べも楽しい。甘酸っぱいもの、酸味が立つもの、さっぱりした風味のものなど、それぞれの品種の個性を発見できて、ちょっと得した気分にもなれる。

房の硬さによってミキサーとジューサーを使い分けている。
ミカンゼリーを土台にしたパフェもある。400円(税込)~。
販売ブースもある。すべて1個から購入できる。
大街道商店街にあり気軽に寄れる。テイクアウトのみ。

品種ごとの味の違いを聞くとよどみなく答えが返ってくる佐藤さんはミカン農家に生まれ、「noma‐noma」がオープンした2006年から店長を務めるミカンのプロ。母体となっている「のま果樹園」についてもたずねてみた。
「愛媛県内のミカン農家の生産団体です。精魂込めてつくった果実をまっとうな値段で独自販売しようと、半世紀前に発足しました。今では珍しくない形態ですが、当時は先進的な試みだったはずです」
「noma‐noma」では、そんな志ある生産者たちがつくった質のいい柑橘類を扱い、1年中、何かしらの搾り立てジュースを提供している。何度でも行きたいと思える良店だった。

「noma‐noma」店主・佐藤名保子さん
「noma‐noma」店主・佐藤名保子さん
佐藤さん
ミカンのことなら何でも私に聞いてください!

松山周辺のみどころを紹介!

洋館風のレトロな道後温泉駅は、夏目漱石ゆかりの「坊ちゃん列車」とともに情緒あふれる観光名所に。
今治市「今治タオル 本店」には、さまざまな質感のタオルが揃い触り比べが可能。好みの1枚に出合える。
瀬戸内海に浮かぶ島々を橋で結ぶ「しまなみ海道」。絶景を眺めながらのドライブは最高に気持ちいい。

一大産地で味わうミカンの味はまるっきり違う。鮮度がいいのはもちろん、生産者に近い人々の薦める言葉には説得力があって、いちだんとおいしく感じられるものだ。惜しげもなく果肉をふんだんに使った産地ならではの贅沢なスイーツを朝から晩まで味わい尽くしたら、ミカンがいっそう好きになっていた。
市電が行き交う松山は、日本最古の温泉・道後温泉や松山城など、風情ある見どころがたくさんある。タオルの聖地として知られる今治市まで足をのばして高品質なタオルに触れるのもいいし、しまなみ街道で春のドライブを楽しむのもいい。最高の旅になるだろう。

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この記事で紹介したお店

「フルーツパーラー みしま」
【住所】愛媛県松山市大街道2‐5‐5
【電話番号】089‐921‐8598
【営業時間】10:00~19:00、水曜は11:00~18:00(喫茶は閉店30分前L.O.)
【定休日】無休

「noma‐noma」
【住所】愛媛県松山市大街道1‐4‐20
【電話番号】089‐945‐6111
【営業時間】10:00~19:00
【定休日】無休

文:安井洋子 写真:森本真哉