飛んでいきたい、うまい旅
福岡のソウルフード、ごまさば丼は新鮮なうちにパクり

福岡のソウルフード、ごまさば丼は新鮮なうちにパクり

食の街・福岡。屋台のようなB級グルメから、地元の魚介を使った逸品まで、実にさまざまな魅力にあふれている。その中で、地元の隠れたソウルフードといえるのが「ごまさば」だ。新鮮な生のサバが手に入る時期にしか味わえないが、たまったマイルがあれば、今すぐに行ける!

たっぷりかける胡麻と秘伝のタレが味の決め手。「ごまさば丼定食」1,958円(税込)。茶わん蒸しや天ぷらなどが付く。

漁師直送の真サバで味わう博多名物

島国ニッポン。海のある場所ならばどこでも魚はおいしいけれど、近頃、料理人やおいしいもの好きから注目されているのが福岡だ。世界有数の漁場といわれる玄界灘をはじめ、壱岐対馬や五島列島などの良漁場に囲まれている。クエやトラフグなどの高級魚も獲れる。そんな魚大国に、なんと、生のサバでつくる「ごまさば」なるソウルフードがあるという。それを丼にして食べさせる名店があると聞いて、福岡へ飛んだ。

鮮度のいいサバは身が締まりこんなにも艶めかしい。

福岡空港から地下鉄に乗って2駅。博多駅からビルの立ち並ぶ繁華街を歩いて「海鮮屋 はじめの一歩」を目指した。舌の肥えた博多っ子に人気の海鮮居酒屋だ。
ここでランタイムに味わえるのがくだんの「ごまさば丼」。目の前に置かれたそれは、エッジの立ったサバの切り身に胡麻と青ねぎをのせた、爽やかな見た目の丼だった。確かに魚は生のままである。
サバは傷みやすい魚の代表格で、一般的には酢で〆ることが多い。「生で食べられるのは鮮度がいいからこそ」と、女将の田中孝子さんはきっぱり言う。鮮度がいいワケは、荒波で魚の身が締まる格好の漁場と街が近いから。地の利に恵まれているのだ。
「生のサバに醤油や胡麻を絡める“ごまさば”は昔ながらの食べ方。博多では、そのまま刺身で食べるよりも好まれているんですよ」
名前の由来は、胡麻をたっぷり使うから。ずばり“ゴマサバ”という種類のサバもいるけれど、この料理に使うのは“真サバ”と相場が決まっている。

醤油べースの特製ダレ。この店ならではの甘めの味。
サバに特製ダレを絡めて1時間ほどしみ込ませる。
専用のだしをもらい、だし茶漬けとしても味わえる。
創業は平成元年。ビジネス街にあり、夜は居酒屋に。

『ごまさば』の味を左右するのは鮮度。いかに活きのいいサバを手に入れられるかが勝負となる。その点、女将の息子で厨房を仕切る田中龍一さんは、こう言って胸を張る。「対馬の漁師から直送のとびっきり活きのいい釣りものを仕入れますからね、文句なしに旨いですよ」と。
その言葉に偽りなし!味わってみれば、サバは身に締まりがあって、キメ細やかで、脂が上品。そして青魚特有の匂いがまったくない。香ばしい胡麻と甘めの醤油ダレが親しみを覚える、郷土料理らしい優しい味わいでもあった。
ここでは、旬をはずした時期も含めて通年、クオリティの高い『ごまさば丼』が味わえる。それもこれも、「誠心誠意」を貫く龍一さんが、惚れ込んだ腕っぷしのいい漁師たちとたしかな信頼関係を築いているからこそ。時化で魚の入荷がない日をのぞけば、いつ行っても期待を裏切らない『ごまさば丼』にありつけるだろう。

店主
「海鮮屋 はじめの一歩」田中孝子さん、龍一さん親子。
田中さん
仕入れに力を入れてますけん。魚の味は負けません!

市場の食堂は、3ステップで堪能

次なる「ごまさば」を追って訪れたのは福岡市中央卸売市場。九州や西日本から魚が集まる、全国でも有数の鮮魚市場だ。狙ったのは、併設の市場会館に入っている「おきよ食堂」。テーブル席が連なるいかにも食堂といったざっくばらんな雰囲気が、いい味を醸し出している。

胡麻にまみれた「ごまさば定食」昼750円、夜900円(各税込)。おかずにするもよし、ご飯にのせて丼にするもよし。

刺身定食に魚フライ定食、煮魚に焼き魚。魚好きにはたまらないラインナップのなか、「一番人気のメニューが『ごまさば』ですよ」と現料理長の村松政彦さんが教えてくれた。市場で働く人の台所として昭和22年に創業した食堂きっての名物で、今では、地元のサラリーマンや観光客もごまさば目当てでやってくるという。
「店やつくる人によってタレの味が違うけんね。僕のは独特ですよ。醤油ベースはよそと変わりませんが、『ごまさば』っていうくらいだから胡麻使いがミソ」
いり胡麻とすり胡麻に、濃厚なねり胡麻も加えて、香ばしい風味を全面に押し出そうというのが村松さんの狙いだ。

コクのある甘じょっぱい胡麻だれをたっぷり絡める。

「おきよ食堂」の『ごまさば』は定食スタイルだ。「丼はないのか……」と一瞬気落ちしたのもつかの間。村松さんによると、通は3段階方式で楽しむというから興味津々。言われるがままに実践してみた。
まずはご飯のおかずとして、そのままパクリ。3種の胡麻が功をなしたコクのあるタレと脂ののったサバの相性がダイレクトに実感できる。少し食べすすめたら、茶碗にあとのせ方式で丼風に。温かなご飯で胡麻の香りがいっそう引き立つ。そして最後はお茶漬けにしてさらさらと口に運べば、爽快。1度で3度おいしく楽しめるのがいい。

定食はご飯、味噌汁、小鉢つき。リーズナブル!
ご飯はおかわり自由。最後はお茶漬けでしめたい。
アジフライや赤魚煮つけなどの定食メニューが豊富。
店内は食堂風。一人客から家族連れまで入りやすい。

「おきよ食堂」で『ごまさば』が食べられるのは、8月から3月下旬頃まで。同じ特製ダレを使ったブリや鯛のメニューもあるけれど、やっぱりまずは『ごまさば』だ。思い立ったが吉日。福岡へ旅立とう。

店主
「おきよ食堂」料理長・村松政彦さん
村松さん
うちは胡麻ダレが特別やけん。おいしかよー。

福岡周辺のみどころを紹介!

おでんにラーメンに餃子。赤ちょうちんが連なる中州の屋台街で、博多ならではのディープな夜を体験。
「福岡アジア美術館」で近現代のアートシーンに触れる。中国のアーティスト、ブー・ホァの壁画に興奮。
博多っ子のオアシス「大濠公園」。コーヒー片手におとずれれば、大きな池と豊かな緑に癒やされる。

福岡の食は多彩だ。水炊きや豚骨ラーメンもすてがたいけれど、現地でしか味わえない生サバのローカルフードはぜひとも試しておきたい。地元民の愛する味を知れば、その街がもっと好きになるはずだ。
福岡の繁華街、博多は遊び方もいろいろ。都会ならではのショッピングを楽しんだり、中州の屋台街ではしご酒を楽しんだり。「福岡アジア美術館」でアートに触れるもよし、国内屈指の水景公園「大濠公園」でくつろぐもよし。福岡空港から直近の街だから、ギリギリまで遊びつくせる。それもまたこの街の大きな魅力だろう。

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この記事で紹介したお店

「海鮮屋 はじめの一歩」
【住所】福岡県福岡市博多区博多駅前3‐7‐15
【電話番号】092‐471‐1850
【営業時間】11:30~13:30(L.O.)、17:30~23:00(L.O.)、土曜11:30~23:00(L.O.)、
日曜祝日は11:30~22:00(L.O.)
【定休日】なし

「おきよ食堂」
【住所】福岡県福岡市中央区長浜3‐11‐3 市場会館 1F
【電話番号】092‐711‐6303
【営業時間】8:00~14:30(L.O.)、18:00~21:30(L.O.)
【定休日】第1、3、5日曜

文:安井洋子 写真:森本真哉