さすがに毎日は無理だけど、週1回ならがんばれるかな(仮)
ひと夏の経験。

ひと夏の経験。

夏の甲子園が終わると、夏が終わった気がして、寂しかった子供の頃。手つかずの夏休みの宿題を前に呆然として、夏がずっと続くことを願っていた夏の終わり。大人になっても常夏を欲しているのは、あの頃の記憶が残っているからですかね。秋の気配を感じると、ちょっと複雑。今日は13日の金曜日。The Willardの「OUTLAW」の一節が想い出されます。

評判は耳にしていたんですよね。
暑くなってくると、ニュースでのその名を見ない日はないし、必ずトレンドワードにも上がってくる。とはいえ、不思議と遠い世界のことで、どれだけ世間が騒ごうと、自分には関係ないことだと思っていたんです。子供の頃にはなかったしなぁ。

それがね、ほんの少し前のことですよ。縁遠い、興味すらないとか言いながら、僕は深く関係を持ってしまったんです。あぁ。
これがね、一度、関係を持つと、もうたいへん。はぁはぁ。僕は荒い息を吐きながら、身体の自由も効かず、ひと晩中ずっと、悶え続けちゃった。なかなか眠らせてもらえないんです。


49歳、熱中症です。
炎天下、草野球を愉しんでいたら、いつの間にか立っていることがままならなくなって、すぐに冷房の効いた部屋に移動して横になっても、時すでに遅し。水分補給はきちんとしていたつもりだったんですけどね。ふらふらで家に帰ると、体温は39度近くまではね上がっていて、でもね、汗は一滴も出ない。
初めて経験する熱中症。日本全国、老若男女の脅威になっている現実を身をもって知りましたね。経口補水液の偉大さも痛感。液体よりもゼリーの方が飲みやすかったなぁ。


しんどいことがあって、愉しいこともあって、いつものように、ちょっとのどきどきとわくわく、いくつかのどよんとはーっを繰り返しながら、今年も夏が終わろうとしています。
食欲の秋がくるなぁ。

dancyu web編集長 江部拓弥
写真:中川カンゴロー