dancyu本誌から
dancyu7月号「東京の味わい方」絶賛発売中!

dancyu7月号「東京の味わい方」絶賛発売中!

2017年8月号「美味東京」以来、2年ぶりの東京特集です。気軽な雰囲気と手頃な値段だけれど、本物の美味しさがある。そんな素直に楽しめる“スゴイ店”をご紹介。いまこそ、本当に味わってほしい東京があります。

東京の味わい方

dancyu7月号
p22
p46+47
p64
dancyu2019年7月号
「東京の味」と聞かれたら何を思い浮かべますか?僕は、子供の頃、たまに連れて行ってもらった天ぷら、蕎麦、鰻などが、初めて感じた東京の味(そして大人の味)でした。父親が落語好きだったため、東京に行く機会があると、寄席に行き、それから上野や浅草で、江戸情緒を感じる料理を食べるのがお約束でした。

でも、そこは子供ですから、本当は洋食がうれしかった。銀座のソニービルで、当時あった音と光が出る階段などで遊んでから、近くの「不二家」で食事、というのが最高の東京満喫コース。ハンバーグやグラタン、ミートソーススパゲッティなど、今ならファミレスでも食べられるメニューも、当時は洋食店のご馳走、非日常の贅沢でした。

年月を重ね、東京に住み、毎日のように酒を飲んでいると、やはり鮨や天ぷらなどが「東京の味」だと思うようになりました(居酒屋の煮込みやぬたなどもそうですが)。しかし、いまでも時折、「不二家」の流れを汲む新橋「はと屋」や、下町のレストランである浅草「グリル グランド」など“東京洋食”に無性に行きたくなるのは、子供の頃の原体験があるからかもしれません。

dancyu編集長 植野広生
dancyu2019年7月号
dancyu2019年7月号
第一特集:東京の味わい方
第二特集:新しい中華

A4変型判(152頁)
2019年05月06日発売/880円(税込)

写真:邑口京一郎