本日、dancyuのwebは100日目を迎えました。これもひとえに読者のみなさまのおかげと感謝しております。本当にありがとうございます。もう100日目、まだ100日目。明確な時間の単位が、曖昧に感じられることが、生きるってことなんですかね。明日の101日目もどうぞよろしくお願いいたします。
胸がドキドキしたんだ。
わーって、大声で叫びたくなることが何度もあった。実際に二度ほど叫んだかな。
つらくて苦しくてずっと布団の中でうずくまっていたり、どうしていいかわからずに涙を流したりもした。
楽しかった日々を想い出す。
ほんのちょっと前の夕餉のこと。ビールで乾杯をして、日本酒をたらふく飲みながら、名残が近づく白子とあん肝を食べた。おいしかったなぁ。
もしかしたら、あんな日はもう二度とこないような気がして、またちょっと泣いた。
この痛みを忘れたいと心から思った。『エターナル・サンシャイン』で、ジム・キャリーがケイト・ウィンスレットにふられて、彼女の記憶を消そうとしたように、僕もラクーナ社にお願いしたいよ。
無理ですけどね、そんなことは。
僕は歩くことすらままならなくなった。外に出ることもできない。靴を履くことが怖かった。
携帯の震動も、衣擦れの音も、そして吹く風にも敏感になった。
時が解決してくれるよ。経験者は口を揃える。僕はその言葉を信じて、じっと耐えるしかなかった。
痛風はつらいよ。
dancyu web編集長 江部拓弥
写真:大森克己