昨日は原稿を書けなかったけど、今日は大谷選手に触発されて、なんとか。食とは関係ないけど、祝日ということで、ね。
昨日、大谷翔平選手の会見を見てから、ちょっとセンチメンタルです。
1ヶ月ほど前、ことんと書棚から、僕の前に一冊の本がおちてきました。
『野馬追を生きる 南相馬を生きる』。
スポーツライターの阿部珠樹さんが書いたノンフィクションです。
なんだよ、阿部さん。
そんな想いで久しぶりに手にとり、パラパラとめくったら、手紙がハラハラと落ちてきたんです。
阿部さんからの手紙でした。献本時に、はさんだんでしょうね。
最初、この本を読んだときは手紙が入っているなんて、ちっとも気がつきませんでした。奥付を見ると、2014年。1枚の手紙は、本の中で4年も眠っていたわけです。
読んでみると、日本のプロ野球で活躍し始めた当時の大谷翔平選手のことが綴られていたんですね。
一緒に観に行きましょう。
最後に、阿部さんは、そう書いてました。
僕はその想いすら知らず、もちろん約束も果たせず、そしてメジャーリーグで仰天の活躍をみせる大谷選手の姿を見ずに、阿部さんが逝ってしまったことを想うと、涙がこぼれてきて、改めて、この本を読み始めたんです。
ちょうど読み終わったところに、大谷選手の会見が始まりました。
なんだよ、大谷。
知り合いでもないですけど、そんな想いで大谷選手の会見を見ましたね。
ちょっとしためぐり合わせで、僕らは笑ったり、泣いたり、喜んだり、哀しんだり、忙しい。
今日も伊勢丹新宿店でd酒の販売をやっています。
明日は伊勢丹新宿店でd酒のトークショーがあります。
阿部さん、明後日は、ジャパンカップです。
dancyu web編集長 江部拓弥
写真:吉澤健太