第16回「dancyu Live!キッチン」でお届けしたのは、「目白 旬香亭」の古賀達彦シェフがつくる絶品洋食レシピ。dancyuムック『洋食上手になる』に掲載した「和風ハンバーグ」と「エビフライ」、そして「グリーンサラダ」のつくり方を実演していただきました。プロのコツが満載の配信は、dancyuのYouTubeチャンネルのアーカイブをご覧ください!
今回は、好評発売中のdancyu料理上手になるシリーズ『洋食上手になる』との連動企画。古賀シェフのテクニックを動画でつかんでから掲載レシピに挑戦すれば、自宅で絶品の洋食が味わえること間違いなし!
まずは、「ハンバーグ」のたねづくりからスタート。最初に調味料や卵、玉ねぎなどの材料をしっかり混ぜ合わせてから、そこに合い挽き肉を入れて混ぜていきます。そうすることで、味にムラができないのだそう。そして、たねを練りすぎないのも、古賀シェフが気を付けていること。「練りすぎると肉団子みたいな食感になってしまいます。ふんわり感を残したいんだけど、混ぜないと味がなじまない(苦笑)」。そんな絶妙な肉だねの混ぜ加減は、ぜひ動画をチェックしてくださいね。
できあがった肉だねは、丸めてラップで包み、上から軽く押して平たくすれば成形完了!これを冷蔵庫で30分以上やすませてから焼くのがポイント。焼くときにダレたり、返すときに形が崩れたりするのを防ぐことができるのだそうです。ここで参加者から、「冷凍庫で冷やしても良いですか?」との質問が。「急冷するのはいいんですけど、忘れないでくださいね(笑)」と、釘を刺す古賀シェフ。冷凍庫に入れたままうっかり……なんてことがないように要注意です!
さあ、いよいよハンバーグを焼いていきます!フライパンに肉だねを並べたら、フライ返しでちょっと持ち上げて、まんべんなく油を行き渡らせるのがコツ。ムラなく焼き色がつき、油を介してしっかり熱も伝わります。両面を焼いたら、すりおろし野菜たっぷりのサワーソースをかけて完成です!このソースは一週間ほど日持ちするので、多めにつくるのがおすすめ。「焼いた豚肉や鶏肉にかけたり、野菜のグリルにかけたりしても合う便利なソースです」と古賀シェフ。醤油ベースなので、白いご飯によく合う味です。
「エビフライ」はなんといっても、エビの下ごしらえに技あり!殻をむいて背ワタを除くだけでなく、脚のつけ根部分のアクや尻尾の中の汚れまで、包丁の刃先でこそげて取り除きます。最後に重曹をもみ込んで洗い流し、汚れとくさみを取り除いたら完璧。ここまで丁寧に掃除することでエビの色がきれいに仕上がり、味わいもクリアになるのだそう。
衣のつけ方は、特に動画必見です!用意するのはボウルにたっぷりの生パン粉。エビにバッター粉(てんぷら粉を混ぜた薄力粉)をまぶして卵液にくぐらせたら、ふかふかのパン粉のベッドにオン!上からもパン粉をかぶせて、古賀シェフ曰く「UFOキャッチャーのように」、たっぷりのパン粉ごとエビをつかみます。そして、エビではなくパン粉を握り込むようにして、しっかり衣をつけるのです。
いざ、熱した揚げ油にエビを投入!たっぷりの油を用意して、少しずつ揚げることが大切。一気に揚げると油の温度が下がってしまうからです。また、油に入れたらできるだけさわらないことで、衣がはがれるのを防ぎます。「天ぷらではないので、しっかり火を入れてください」というアドバイスも。
こんがり色づいて、サックサクの揚げ上がり。参加者からも「衣が立ってます!」という絶賛コメントが!まっすぐピンと伸ばして揚げることが多いエビフライですが、プリッとした食感を楽しめるように、あえて丸まったまま揚げていることにも注目してください。さらに、このエビフライのおいしさを何倍にも引き立てるのが、軽やかなタルタルソース。ベースとなるマヨネーズのつくり方も実演してもらいました。
締めくくりは「グリーンサラダ」。ブロッコリーやズッキーニなどの火を通す野菜は、強めに塩を加えてゆで、素材の甘味や苦みを引き出すのがポイント。さらに、ゆでたあとに冷やす氷水にも塩を溶かしておくのも、プロならではのテクニックです。「それは本に書いてあります!」と、最後にしっかり宣伝も忘れない古賀シェフ!野菜の味わいをさらに引き立てるフレンチドレッシングのつくり方は、ぜひムックをご覧ください!
プロの料理人の技をじっくり見ながら、リアルタイムで質問もできる「dancyu Live!キッチン」。次回のライブ配信は8月25日20時~、「エリックサウス」の稲田俊輔さんをお迎えします!ご期待ください!
文:大沼聡子 撮影:伊藤菜々子