dancyu食いしん坊俱楽部
【食いしん坊倶楽部メンバーのガチ感想】日本酒15本を飲み比べ、素直な気持ちがぽろり......

【食いしん坊倶楽部メンバーのガチ感想】日本酒15本を飲み比べ、素直な気持ちがぽろり......

dancyuの日本酒特集で掲載酒を決める際に欠かさず行っている「ボトル試飲会」を、読者の皆さんにリアル体験してもらった特別イベント。今回は掲載酒15本をブラインドで試飲してもらいました。レポート後編では、参加者4人のリアルな試飲コメントをお届けします。果たして実際、読者はどう感じたのか!?前編のあのコメントは、どの酒を指していた?『日本酒dancyu』vol.1の誌面と見比べつつ、お楽しみください!

参加者

食いしん坊倶楽部メンバー ドンク55さん、ヒデミチさん、kkFRさん、さちえさん

普段は専ら地元・群馬の日本酒を飲んでいるというドンク55さん。会社に置いたセラーに日本酒をストックし、社員と一緒にブレイクタイムを愉しんだりするという、会社経営者のヒデミチさん。フランスで生まれ育ち、仕事で来日して4年になるというkkFRさん。日本酒とワイン、醸造酒をこよなく愛し、レストランの食べ歩きが趣味という紅一点のさちえさんです。

とうとう銘柄が公開!気になるメンバーの感想は

―②の試飲「新政 No.6 X-type」
さちえ「甘酸っぱい。女子会に持っていきたい」
ヒデミチ「(苦笑)この酸はとてもわかりやすいですね。いい意味で、どのラインナップを飲んでもこの蔵のお酒には共通する個性がありますね」
kkFR「It's Aramasa-style. "candy!" 苺ケーキに合わせてみてもいい」

【誌面より】全量を秋田県産米を自社発祥の「きょうかい6号」で醸し、原点回帰の生酛造り。“軽快なのに奥行きもあり、すごい完成度”“唯一無二の世界観を実現”“こびない美学を感じる”
―④の試飲「山形政宗 稲造」
kkFR「僕が一番気になったのはコレ。青りんごのようなフレッシュさと、お米やヒノキを思わせる香りが印象的。骨格もあります」
ドンク55「チリチリとしたガスも感じますね。デザートタイムもありかも」
さちえ「華やかな中に強さもあるから、お鮨や、マグロとかブリの刺身にも合いそう」

【誌面より】米の表現力が年々アップ。大地の恵みを感じる旨し酒。全量純米造り。設備は刷新しつつ、造りは手間のかかる麹蓋式や槽搾りを採用。硬水で造る「名刀のキレ味」の特徴は活かしつつ、“フレッシュで旨味のある味わい”“生き生きとした果実感あり”
―➄の試飲「豊盃 純米吟醸 豊盃米55」
ヒデミチ「蔵とか、草原とか。そんなイメージが広がりますね。田舎の家に帰省した際に、蕎麦やうどんと合わせて飲みたいな」
ドンク55「程よい辛口。旨味と酸味のバランスもいいね。気分上々! て感じになるお酒だな」
さちえ「鰹や、塩で食べる鶏のたたきとか。魚や地鶏がおいしい居酒屋に置いてくれたらうれしい」
kkFR「easy to drink. 飲みやすい!お米のほか、レモンや青りんごも感じます。確かに塩で香ばしく焼いたお肉や魚が合いそうです」

【誌面より】幻の酒米と言われていた豊盃米を復活させ、醸造。食事を選ばない万能酒。“酸と米の甘味のバランスが良い”“後口の広がりも◎”“和のお惣菜で飲みたい”
―⑦の試飲「大那 純米吟醸 那須五百万石」
さちえ「これはあんこう鍋よね。『いせ源』に行きたい!」
ヒデミチ「パンチがあるね!チーズっぽさも感じたので、ドライフルーツやイチジクとも合いそう」
kkFR「僕はラフテーもいいと思いました!」
ドンク55「奥深いお米の旨味がいいですね。アイスクリームのような甘い香りがあるからかな。チョコレートケーキとかもいけそう」

【誌面より】「大いなる那須の大地」をテーマにした酒造り。この地での栽培に適した五百万石を使用。“華美に走らず、安定の存在感”“日常の食卓に最適”“重層的な旨味の余韻が長いのでぬる燗がよさそう”
ドンク55さん、kkFRさん
銘柄がわかり、自分のコメントと誌面を見比べるドンク55さん、kkFRさん。
―⑨の試飲「会津娘 純米吟醸「穣」シリーズ」
kkFR「おーこれは、『スーパーバナナ』!フルーツサラダが食べたい」
ヒデミチ「確かに、華やかで強い味わいです。果実酒みたい」
ドンク55「とてもバランスがいいなあ。僕はとても好きです。綺麗に仕上がっていて、どんな料理にも合いそう」
さちえ「トロピカルですね。旨味が強いけど透明感があって口当たりもよくて、春のお鮨屋さんで飲みたい。貝の刺身とかと」

【誌面より】一つの田から一つの商品を造る「穣」シリーズは、田んぼの魅力を表現する真っすぐな会津の酒。蔵元杜氏は20数年来、会津五百万石での酒造りに情熱を注いできた。“これぞ会津娘!会津五百万石の良さを見事に表現”“かぐわしい花のような印象”
―⑩の試飲「黒澤 生酛純米 穂積」
さちえ「これ、私はとても好き!最近お店でよく飲むだし割りにして飲みたい」
ドンク55「日本酒は米の酒なんだなあ、と思う味。酸もしっかりしているので炙った刺身や、高知の皿鉢(さわち)料理などと」
kkFR「実はこれ、私にはとても複雑です。甘くて、苦味や酸味もある。でもバナナや洋ナシも、リンゴの香りもありつつ、穀物の感じも。“アップルパイ”を連想しました」
ヒデミチ「いや、でも確かに、意外にイタリアンとかにも合いそう」

【誌面より】海外進出目覚ましく「世界のクロサワ」へひた走る。自社栽培米を酵母無添加、生酛造りで醸した。海外の品妙界でも数々の賞を受賞し、認知度上昇中。“生酛らしい厚みのある酸”“グランヴァンの古酒のニュアンス”“押しがあり、チーズなどにも合う”と味わいも世界標準。
―⑮の試飲「伊根満開」
注がれた色は美しいロゼ色!
さちえ「これは、あの女性杜氏さんのお酒ですね。私、蔵まで行きました!大好きなんです。ふわり、ひらひら。お花の香りもあって、中華料理に合いますね。」
ヒデミチ「ざくろ、サンザシ、バラ。そんなイメージです」
kkFR「これはおいしい。ちょっと紹興酒のような甘酸っぱさがクセになります。クランベリージュースみたい。ステーキも食べたい」

【誌面より】ロゼ色の甘酸っぱい酒に世界のグルマンも注目。女性杜氏が弟とタッグを組んで「素朴で米の力を出せる酒造り」を目指す。“味に張りが出て全体にパワーアップしてきた”“ソーダ割もいい”“熱々燗もいける”
日本酒
試飲した15本の中で、特に好評だった4本がこちら。左から「山形正宗 稲造」「大那 純米吟醸 那須五百万石」「新政 No.6 X-type」「会津娘 純米吟醸 『穣』シリーズ 」

試飲を終えて、雑談タイムへ

編集部_折敷出「皆さん、15本のテイスティングありがとうございました。今回ご用意したお酒は、実は『円熟の酒15本』で紹介したラインナップそのままだったんです。15種類を、ブラインドでテイスティングしてみていかがでしたか」

ヒデミチ「普段はお店におまかせで出してもらう事が多いので、銘柄や蔵をそこまで意識して飲んでこなかったかも。普段は料理と一緒に、スペックは気にせず愉しく味わうのが好きだけど、こうして1アイテムずつ向き合って飲むとまた違いますね」
kkFRさん「僕は『GEM by moto(今は閉店。店主の千葉麻理絵氏は独立して西麻布に『eureka!』を開店)で日本酒を覚えたんですが、日本酒って本当にバラエティ豊か。いろんなおいしさがあるから、一律に並べて点数に差をつけなければいけないというのは大変ですね。ワインはブドウ品種の違いで味の基準がわかりやすいけど、お米の場合、そうでもなくて。味わい自体も本当に繊細だし」
ドンク55「それに、ワインならブルゴーニュ、ボルドー、ロワール……とか、地域ごとの特徴があるけれど、同一地域でもお酒の方向性が全然違ったりします。群馬だと、同じ川場村にあるのに「ツチダ」の土田酒造と「水芭蕉」の永井酒造は真逆の味わいだし、太田の「群馬泉」がこれまた面白くて」
さちえ「同じアイテムでも、季節ごとの味がありますし。でもそこが好きです」
kkFR「そして、つくづく思うけど、ボトル1本でも2,000円で飲めるって、日本酒は本当にコスパがいいです」
ヒデミチ「一気にこれだけの数量を飲んだのは久々です。とても楽しかった!そして、とても酔いました(笑)。」

食いしん坊倶楽部の読者の皆さんのコメントは、シンプルでストレートに響くものがあり、日本酒愛がビンビン、伝わってきました。皆さま、ありがとうございました!

日本酒
今回の企画でテイスティングした15本。「円熟の酒15本」記事で紹介した、特集を代表するような銘柄が勢揃い。

食いしん坊倶楽部への入部はこちら!

個人情報について
ご登録いただいた際の個人情報につきましては、アンケート集計、弊社サービスに関するお知らせ、サービス向上を目的としたマーケティング活動に利用させていただきます。また、アンケート結果を協賛各社および広告会社へ提供することがあります。また、アンケート依頼時の参考商品や発送する際に、個人情報を協賛各社および広告会社に提供する場合があります。提供後の個人情報は、協賛各社の規定に基づき取り扱われます。

文:林 律子 撮影:編集部