dancyu祭2022
【ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ】アマゾンカカオを堪能するボリューム満点のブルスケッタ!

【ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ】アマゾンカカオを堪能するボリューム満点のブルスケッタ!

4月23日(土)、24日(日)開催。dancyu祭2022@西新宿へ行こう!入場無料。

軽井沢町にある「ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ」は、年間営業日数40日という幻のレストラン。店主はアマゾン料理人とも呼ばれる太田哲雄さん。祭でしか食べることのできない豚バラローストのブルスケッタや、予約殺到のアマゾンカカオ菓子が登場します!

祭メニューはブルスケッタとアマゾンカカオ菓子!

豚バラローストのブルスケッタ with SOMEWHERE BAKERY
豚バラローストのブルスケッタ with SOMEWHERE BAKERY
ブルスケッタにのるのは、信州豚のバラ塊肉にアマゾンカカオデュカをたっぷりとまぶし、オーブンでじっくり蒸し焼きにしたローストポーク。ベースとなるパンは、SNSを通じてしか買うことのできない話題の「SOMEWHERE BAKERY」の天然酵母パン。仕上げのソースはアンチョビ、ケイパー、ツナのオイル漬け、ヘーゼルナッツをトマトピュレで煮込んだイタリアン風味。多国籍の点と点がモザイクのように組み合わさり、つながれていく口中調味が楽しめる一品だ。1,650円。
長野県小川町の凍み大根のスープ
長野県小川町の凍み大根のスープ
小川町のおばあちゃんたちが丁寧につくった凍み大根の旨味が広がる一品。にんじん、じゃがいもなどの春野菜とともに凍み大根も煮込み、旨味を抽出。信州の郷土調味料“味噌だまり”で調味し、信州産の蕎麦粉でとろみをつけ、洋風のシチューにはない懐かしさと新しさに仕立てている。880円。
ショコラポップコーン
ショコラポップコーン
アマゾンカカオでコーティングした新作のポップコーンは、甘味と苦味のバランスが秀逸で、おやつにもワインの共にもぴったり。1,296円。
アマゾンカカオジンジャエール
アマゾンカカオジンジャエール
ブルスケッタと一緒に味わいたい“アマゾンカカオジンジャーエール”は、カカオの周りの果肉と薄皮を煮出し、信州産の唐辛子を含むミックススパイスで香りづけした原液を、爽快な炭酸割りに。クリオロ種カカオのフルーティーな香りと甘味、ほのかにスパイシーな刺激がクセになる。880円。
そば粉といちごのカンカン(クッキー)
そば粉といちごのカンカン(クッキー)
2種類の蕎麦粉をブレンドした粉でざっくりと焼き上げ、小諸の苺とアマゾンカカオのチョコレートガナッシュとレモン味のガナッシュを挟んだ2種のラングドシャ。信州産無農薬レモンの皮、平飼い鶏の卵白、ピスタチオやカカオ豆のクランチ、ヘーゼルナッツを練り込んだメレンゲも入っている。2,700円。
アマゾンカカオデュカ(スパイス)
アマゾンカカオデュカ(スパイス)
デュカとは複数のスパイスとナッツを混ぜて作るシーズニングソルトのことで、食材や料理に一振りするだけで香ばしさとザクザクとした食感が加わり、料理の腕がアップする魔法の調味料だ。アマゾンカカオデュカには自社輸入のカカオ豆から加工したカカオマスとカカオニブが入り、スパイスの調合は、スパイスハンターのシャンカール・ノグチさんが担当している。734円。

北信の天然食材でもてなす超個性派レストラン

店主の太田哲雄さん
店主の太田哲雄さん。

19歳で日本を飛び出し、イタリア、スペイン、ペルーの3ヶ国で通算10年以上にわたる料理経験を積んだ太田哲雄さん。イタリアではセレブマダムのお抱えシェフを務め、スペインでは伝説のレストラン「エル・ブジ」の厨房に立ち、ペルーでは国民的トップシェフのアクリオ・ガストン氏に弟子入りし、未知の食材を求めてアマゾンの奥地へも分け入り、と冒険譚に事欠かない。

さらに、アマゾンのジャングルで原種のカカオと運命的な出会いを果たし、2015年の帰国後は、アマゾンカカオの買付・輸入・販路開発を含めた普及活動に邁進。“アマゾン料理人”の異名も取るようになった太田さん。

料理
料理
料理

今回のdancyu祭では、そんな“太田イズム”を映すメニューが多数登場する。
まずは、“豚バラローストのブルスケッタ with SOMEWHERE BAKERY”。信州豚のバラ塊肉を藁で巻いて鍋に詰め、オーブンでじっくり蒸し焼きにしたローストポークを、SNSでも話題のSOMEWHERE BAKERYの天然酵母パンにたっぷりON。塩のみのシンプルな味付けと思わせて、実は下味のスパイスに秘策あり。自社輸入のカカオ豆から加工したカカオマス、カカオニブ入りのスパイスミックス“アマゾンカカオデュカ”を肉にまぶしているのだ。調合は、スパイスの魔術師、シャンカール・ノグチさん。

仕上げのソースはアンチョビ、ケイパー、ツナのオイル漬け、ヘーゼルナッツをトマトピュレで煮込んだイタリアン風味。まさに、多国籍の点と点がモザイクのように組み合わさり、つながれていく口中調味が楽しめる。

料理

ブルスケッタと一緒に味わいたいのが、名前の響きからそそられる「アマゾンカカオジンジャーエール」。カカオ周りの果肉と薄皮を煮出し、信州産の唐辛子を含むミックススパイスで香りづけした原液を、爽快な炭酸割りに。クリオロ種カカオのフルーティーな香りと甘味、ほのかにスパイシーな刺激がクセになる。

外観

海外での修業から心機一転、生まれ育った長野県に拠点を移し、2019年に軽井沢にオープンした自身のレストランが「ラ・カーサ・ディ・テツオオオタ」である。

そのテーブルで供される料理には、山菜やキノコ、川魚、蕎麦、平飼いの鶏や卵など、地元北信の山の幸がふんだんに使われる。
「山育ちの自分のアイデンティティにつながる食材ですからね。積極的に使いたいし、料理を通じた地域貢献につながればという思いもあります」と太田さん。

料理
料理

その北信の食材“凍み大根”を使った“凍み大根のスープ”は、まず食材そのものが新鮮な驚きを呼ぶ。“凍み大根”は雪国の伝統的な保存食で、秋採れの大根を雪下に埋め、甘味を増したところで冬の寒風にさらし、カラカラになるまで干したもの。
「干し方にもコツがあり、地域ごとの気候や経験によって出来上がりが違う。北信の限界集落、小川村の農家でつくる凍み大根は抜群。あまりのおいしさに、無謀にも一村分を買い占めてしまいました(笑)」

dancyu祭が初披露となるスープは、具材の凍み大根の旨味がだし代わり。にんじん、じゃがいも、ロマネスコなどの西洋野菜とともに煮込み、信州の郷土調味料“味噌だまり”で調味。これも信州産の蕎麦粉でとろみをつけ、洋風のシチューにはない懐かしさと新しさに仕立てている。

料理
料理

テイクアウトメニューの焼き菓子も、実に個性豊か。2種類の蕎麦粉をブレンドした粉でざっくりと焼き上げ、小諸の苺とアマゾンカカオのチョコレートガナッシュを挟んだラングドシャ。信州産無農薬レモンの皮、平飼い卵の卵白、ピスタチオやカカオ豆のクランチ、ヘーゼルナッツを練り込んだメレンゲ。アマゾンカカオでコーティングした新作のポップコーン。どれも、太田さんのバックグラウンドあっての着想、素材選びが光るハイブリッドスイーツだ。

料理
太田さん
料理

軽井沢のレストランのコースメニューでは、さらに里山の恵みを生かした天然食材が主役級の存在感を放つ。というより、“天然食材ありき”のメニュー構成というほうが正しい。
「でも、オール信州に徹しようみたいな気負いは、始めからなくて。食材は一つの点として捉え、自由に、実験的に組み合わせながら、形にしていくのが自分のスタイル。『エル・ブジ』で教わった料理観でもあります」と太田さん。

春はツクシに始まる山菜や、渓流に自生するワサビやクレソンなどの野草。秋はとりどりの色、香り、味わいをもつ天然のキノコ。どれも太田さん自身が山に入り、探して採ってきたものであることが基本。

お客を迎える前のまる2日間を使い、八方を歩いて食材を採り集める。ちなみに、水は季節にかかわらず、毎日往復80分かけて小諸の湧き水を汲みにいく。
「農家の作物も素晴らしいけれど、自分は足を使って採ってきたもの、特に強い生命力を感じる天然の食材を料理し、もてなすことに意義を感じる。アマゾンのカカオと一緒です」と話す太田さん。

「子供の頃は山が遊び場だったから、いつどこに行けば何が生えているのか、感覚的にわかる。山が枯渇しないように、いっぺんに採りすぎず、次の年のために間引く大切さも。だから、採るものがなくなる夏場や、雪のある冬から春先まで、レストランは開けません」

つまり、営業期間は5,6,9,10月の4ヶ月のみ。初年度の営業は1年で12日、昨年は少し増えたといっても40日の少なさだった。5時間に及ぶコースに迎えられるゲスト数は6名が限度とあって、予約リストは既に2026年まで埋まっている。嘆くファンは少なくないが、一方で朗報も。今年6月、レストランの隣にある民家を改装し、新しい食堂がオープンする予定だという。こちらは通年営業、予約なしでふらりと行け、気取らない定食スタイルのメニューが中心。凍み大根も、さまざまな料理に形を変えて紹介されていくことになりそうだ。

「ガストロノミーで世界は変えられない。矛盾しているようですけれど、自分はそう思っていて。ファミレスに行く価格帯の料理で提案しなければ、伝えたいことは広がらないし、世界も変わっていきません。レストラン営業のない間、ひたすらお菓子作りに徹するのも、そうした考えがあってのこと。お客さんをレストランに迎え入れていなくても、『ラ・カーサ・ディ・テツオオオタ』は年中無休なんです」

大らかに開け放たれた“太田ワールド”のダイナミズムを、dancyu祭でもぜひ実感してほしい。

店舗情報店舗情報

ラ・カーサ・ディ・テツオ オオタ
  • 【住所】長野県北佐久郡軽井沢町大字発地342‐100
  • 【電話番号】0267‐41‐0059
  • 【営業時間】昼か夜(次回予約は2025年に、2027年度分を受付予定)
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】JR「軽井沢駅」より8分

イベント情報

dancyu祭2022

開催日時
2022年4月23日(土)・24日(日) 10:00~18:00(予定) (飲食のL.O.は17:30)
場所
東京都新宿区西新宿2‐6‐1 新宿住友ビル 三角広場 GoogleMap
※新型コロナウイルス感染防止の対策を施して開催します。感染拡大状況次第で人数・時間制限などを実施する可能性もあります。
イベント詳細
イベント詳細はコチラ

※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。

文:堀越典子 撮影:伊藤菜々子

堀越 典子

堀越 典子 (ライター)

千葉県出身。武蔵野音楽大学卒業後、ピアノ講師→音楽系出版社→編集制作会社勤務を経て独立。気がつけば、もっぱら酒食部門担当のライターに。dancyuをはじめ雑誌、PR誌、WEB媒体に食・酒・旅まわりの取材記事を寄稿。大好物はスペイン。サンティアゴ巡礼路歩きが15年来のライフワーク。

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