千葉県木更津市にある農業と芸術の複合施設「クルックフィールズ」は、珍しい水牛ミルクでモッツァレラチーズをつくっている!国産だからできる朝採りミルクのチーズは、一度食べたら忘れられない濃厚な味わいです。
「今まで食べていたモッツァレラと、全然違う!」。かぶりついた瞬間、そう驚くはず。ギュッと密度の高い食感、あふれるミルク、上質な肉を思わせる強く清らかな旨味。喉を通った後も、ミルキーな余韻に恍惚としてしまう。
いわゆる“モッツァレラ”と何が違うかというと、「原料」と「鮮度」。この両立だ。
原料は、濃く上品な味わいが特徴の「水牛のミルク」。しかも朝搾ったばかりの、とびきりフレッシュなミルクをすぐにチーズへ加工して、その日のうちに店頭に並ぶ。
一般に日本で販売されるモッツァレラの原料は、ほとんどが「牛乳」。「水牛ミルク」でつくられたものは、イタリアからの輸入品だ。
現地ですら水牛ミルクでつくる工房は少なく、首都ローマに行っても、これだけフレッシュなものは珍しいという。「搾りたての水牛ミルク」でつくった「できたてモッツァレラ」は、それほど貴重だ。
「フレッシュチーズをみて『賞味期限はいつですか?』と聞くお客さんがいますが、『いつまで食べられるか』よりも『いかに早く、新鮮なうちに食べられるか』を考えてほしいですね(笑)」。と話すのが、チーズ職人・竹島英俊さん。
鮮度が命であるモッツァレラチーズの魅力にとりつかれ、イタリアの工房にて3年間修業した後、チーズづくりのためにわざわざ日本へ水牛を輸入。年中休みなく世話して、徐々に頭数を増やした、とにかく情熱の人である。
「クルックフィールズ」は、千葉・木更津にある、芸術と農業の複合施設。広大な敷地に野菜やハーブを育てる農場や、水牛やヤギを飼う牧場、レストランやカフェを有している。野原に点在するアートを眺めつつ散歩したり、農業体験をしたり、敷地内で採れた恵みを味わえるのだ。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。
撮影:伊藤菜々子、吉澤健太