
大人も子供もみんなが大好きなサーモンを使った、まるでサラダみたいな感覚で楽しめるちらし寿司!休日のランチにパスタをつくるような手軽さで、ちらし寿司をもっと身近に、もっと楽しく味わおうというこの連載。第8回は「スモークサーモンとアボカドのちらし寿司」を、マイマイ先生こと料理家の真藤舞衣子さんに教わりました。
ある水産加工品メーカーの調査によれば、回転寿司店でよく食べる寿司ネタの第1位はサーモンで、男女ともに長年不動のトップをキープしているのだそう。たしかにサーモンの美味しさって安定感があるもんなぁ。たとえば子供からご年配まで幅広い世代の人たちが集まる時、サーモンを使ったちらし寿司が食卓にあったらみんなで楽しめそう!マイマイ先生、そんなちらし寿司を教えてもらえませんか?
「それなら、スモークサーモンとアボカドを使ったちらし寿司なんてどうでしょう?スモークサーモンとアボカドはそれぞれに濃厚なコクがある食材。そこにクリームチーズが加わることで、まろやかな乳脂が具材とご飯の味わいをまとめて、さらに食べやすくしてくれるんです」
ここでポイントになるのが、レモン果汁を使った寿司飯と玉ねぎのピクルス。
「サーモンの刺身やカルパッチョにレモンを搾りかけたりするでしょ?レモン果汁の寿司飯はその代わりみたいなイメージ。米酢を使った寿司飯とはまた異なる、清々しい美味しさです。そして玉ねぎのピクルスも、シャキッとした食感と甘酢の味でいいアクセントを加えます。ライスサラダのような感覚で、軽やかに食べてもらえるちらし寿司です!」
| スモークサーモン | 60g |
|---|---|
| アボカド | 1個 |
| 玉ねぎのピクルス | 50g |
| クリームチーズ | 60g |
| オリーブオイル | 適量 |
| 醤油 | 適量 |
| ★ 玉ねぎのピクルス用 | (つくりやすい分量) |
| ・ 玉ねぎ | 3個 |
| ・ 塩 | 小さじ1 |
| ・ きび砂糖 | 大さじ3 |
| ・ 米酢 | 120g |
| ★ 寿司飯用 | |
| ・ 米 | 2合 |
| ・ 昆布 | 10g(乾燥) |
| ・ 水 | 360ml(米と同量が目安) |
| A | (*1) |
| ├ レモン果汁 | 大さじ2(*2) |
| ├ きび砂糖 | 小さじ2 |
| └ 塩 | 小さじ2(*3) |
*1 Aはよく混ぜておく
*2 レモンの酸味によって分量を調整する
*3 天然塩は小さじ2、食塩は塩味が強いので半分の量から調整するとよい
水、昆布を入れて1時間ほど吸水させた米を炊く。
深めの大皿や大きめのボウルに炊き上がったご飯を移す。ご飯にAをまんべんなくかけて、団扇などで軽く扇ぎながらしゃもじで切るようにご飯をほぐしていく。粘りが出てしまうので、混ぜ返さないようにするのがポイント。湯気が落ち着いたら扇ぐのを止める。
*寿司飯についてさらに詳しい解説は、こちらをチェック
玉ねぎはくし切りにしてボウルに入れ、塩を加えてよく揉む。さらにきび砂糖を加え混ぜて、しんなりするまで置く。
ボウルに米酢を加えたらビニール袋へ移し、空気を抜いて袋の口を結ぶ。漬けたらすぐ食べられる。

スモークサーモンを一口大に切る。アボカドは種と皮を取って角切りにする。
皿に寿司飯を広げ、スモークサーモンを満遍なく置いていく。この時、寿司飯の上にふんわりとサーモンをのせると立体感が生まれて見栄えもよくなる。さらに寿司飯が見える白い部分を埋めるように、玉ねぎのピクルスとアボカドをのせる。クリームチーズを少量ずつ置いて、最後にオリーブオイルと醤油を混ぜたたれを全体にかけて完成。



スモークサーモンのオレンジがかったピンク色とアボカドの薄緑色、そしてクリームチーズの白色が目にも鮮やか。思えばサーモンとアボカド、そしてサーモンとクリームチーズなんて絶対に間違いない組み合わせ。なのだけれど、ちらし寿司の具材として並ぶと実に新鮮に映るのは不思議だ。
スモークサーモンの燻香と脂ののった旨味、アボカドの濃厚なコクは、レモン果汁の寿司飯と合わせることですっきりとした後味に。そこにチーズのやさしくクリーミーな味わいが溶け合って、テッパンの相性がもう一段アップする。時折やってくる、甘酸っぱい玉ねぎのピクルスのシャキシャキ感がまたいいのだ。さりげなくいい仕事をしているのが、仕上げにかけるオリーブオイルと醤油のたれ。日本人にとって身近な醤油の香りと味わいが加わることで、なんともホッとする美味しさになる。ライスサラダのような佇まいでいるけれど、これはやっぱり、紛れもなくちらし寿司なのだ。
世代を問わず誰をも笑顔にする「スモークサーモンとアボカドのちらし寿司」で、ハッピーな休日を過ごしましょう!

東京生まれ。会社勤務を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『サバの味噌煮はワインがすすむ』(小泉武夫氏と共著、日経BP)、『つくりおき発酵料理のアレンジごはん』(主婦と生活社)がある。
文:宮内 健 写真:伊藤徹也