日曜は、ちらし寿司をつくる。
【そら豆、アスパラガスの緑が映える】爽やかな「帆立と日向夏と初夏の野菜のちらし寿司」は、もてなし料理に最適!

【そら豆、アスパラガスの緑が映える】爽やかな「帆立と日向夏と初夏の野菜のちらし寿司」は、もてなし料理に最適!

これから旬を迎える帆立、そして初夏の野菜とフルーツをふんだんに使ったちらし寿司は爽やかな美味しさ! 休日のランチにパスタをつくるような感覚で、ちらし寿司をもっと身近に、もっと楽しく味わおうという連載「日曜は、ちらし寿司をつくる。」。第6回はもてなし料理にも最適な「帆立と日向夏と初夏の野菜のちらし寿司」を、マイマイ先生こと料理家の真藤舞衣子さんに教わりました。

新緑の季節。暑さも厳しくなく、からりとした気候が続くこの時期こそ昼飲みには最適!よく晴れた休日に爽やかな風を感じながら、気の置けない仲間と談笑してワイングラスを傾ける――。マイマイ先生、そんなシチュエーションにピッタリなちらし寿司ってありませんか?

「今が旬の帆立を使ったちらし寿司なんてどうでしょう。貝の旨味に合わせるのは、これからの時季に旬を迎えるそら豆・アスパラガス・スナップエンドウ。青く爽やかな味わいは、まさに初夏の味覚です」(真藤さん)

たしかに帆立も豆もアスパラも、白ワインに合いそうな食材。ここでさらに、ちらし寿司とワインの相性を高めるための一工夫がマイマイ先生ならでは。

「ポイントは白ワインビネガーと日向夏(ひゅうがなつ)のすっきりした酸味。白ワインビネガーは米酢に比べてマイルドな酸味と果実由来の柔らかい甘味があるので、帆立のような淡白な味わいの魚介に合うんです。日向夏はグレープフルーツよりも酸味が少なく、甘さは控えめで素朴な味わいの柑橘なので、そのまま具材にしちゃいます」(真藤さん)


日向夏の果肉がゴロッと入ったちらし寿司、果たしてどんな味わいになるのでしょう。

「帆立と日向夏と初夏の野菜のちらし寿司」のつくり方

材料材料 (4人分)

帆立 貝柱8個(刺身用)
そら豆4本
アスパラガス4本
スナップエンドウ8本
日向夏1個(*1)
ディル適量
ケッパー大さじ1(酢漬け)
★ 寿司飯用
・ 米2合
・ 昆布10g(乾燥)
・ 水360ml(米と同量が目安)
A (*2)
 ├ 白ワインビネガー大さじ2
 ├ きび砂糖小さじ2
 └ 塩小さじ2(天然塩 *3)

*1 グレープフルーツでも代用可
*2 Aはよく混ぜておく
*3 天然塩は小さじ2、食塩は塩味が強いので半分の量から調整するとよい

1寿司飯をつくる

水、昆布を入れて1時間ほど吸水させた米を炊く。

深めの大皿や大きめのボウルに炊き上がったご飯を移す。手巻き寿司酢をご飯にまんべんなくかけて、団扇などで軽く扇ぎながらしゃもじで切るようにご飯をほぐしていく。粘りが出てしまうので、混ぜ返さないようにするのがポイント。湯気が落ち着いたら扇ぐのを止める。

*寿司飯についてさらに詳しい解説は、こちらをチェック

2具材の下ごしらえ

帆立は4等分に切る。そら豆はゆでて皮から豆を取り出す。アスパラガスとスナップエンドウはゆでてから2〜3cm程度の長さで斜めに切る。日向夏は皮を剥いてからひと口大に切る。

3具材をのせて仕上げる

皿に寿司飯を広げ、帆立と日向夏をまばらに置いていく。この時、切り口の角を上にして置くと立体感が出て見栄えがよくなる。さらに寿司飯が見える白い部分を埋めるように、そら豆、アスパラガス、スナップエンドウを立てるように置く。ケッパーを散らして、最後にディルをちぎりながら散らして完成。どこを取り分けても同じ味になるように、偏りなく具材を並べることに意識しよう。

具材をのせて仕上げる
帆立と日向夏は角を立てて立体感を出す
具材をのせて仕上げる
アスパラガスなどは縦に差して置くと躍動感が生まれる
完成
この美しい盛り付けを目指そう!

テーブルに運ばれてきたら、誰もが「これってフルーツタルト!?」と見間違えてしまうぐらいに華やかなちらし寿司。初夏の日差しを浴びてグングンと伸びていく植物の生命力を感じさせるような、鮮やかな緑色。そこに帆立の淡いピンクベージュと、日向夏のクリームイエローが映える。

味付けは白ワインビネガーと塩と砂糖のみ。だから、野菜の青く瑞々しい味わいと帆立の穏やかでいて存在感のある旨味をダイレクトに感じられる。ケッパーの酢漬けは口の中で弾けて、いいアクセントに。それらをやさしく受け止めるのが、白ワインビネガーの寿司飯だ。多彩な味わいが融け合ったところに、日向夏の澄んだ酸味とディルの香りが爽やかに通り抜けていく。

全体的にさっぱりした味付けなので、ワインはフレッシュな酸味とアロマが特徴のソーヴィニヨン・ブランあたりを合わせたい。食卓に鮮やかな新緑の景色を運ぶちらし寿司で、気持ちいい昼飲みタイムを過ごしましょう。

教える人

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

東京生まれ。会社勤務を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『サバの味噌煮はワインがすすむ』(小泉武夫氏と共著、日経BP)、『つくりおき発酵料理のアレンジごはん』(主婦と生活社)がある。

文:宮内 健 写真:伊藤徹也

宮内 健

宮内 健 (編集者、ライター)

1971年、東京生まれ。音楽誌『bounce』『ramblin'』編集長を歴任し、フリーランスの音楽ライター、編集者として長らく活動している。2010年以降「食」や「酒」に関してもテリトリーを広げ、2018年から2024年まで『dancyu』編集部に在籍。数々の特集記事の企画編集や執筆を手掛けた。