
甘味や辛味が強くて味の濃いイメージがある韓国料理には、ビールやサワー、韓国焼酎なんかを合わせがち。ですが、実は日本酒に合う韓国料理も多いんです。そこで日本酒をこよなく愛す韓国人料理人に、日本酒に合う韓国料理のつまみメニューを教わる短期集中連載。第5回はソウル市内で料理教室を開く料理研究家のリ・ジェリョン(李宰蓮)さんに、冬の味覚を存分に堪能できる鍋料理を習いました。
韓国人にとって身近な魚といえば、鱈。干し鱈はスープの具材にしたり(プゴク)、和え物として食べたり(プゴムッチム)、内蔵は唐辛子やコチュジャンと漬けて塩辛に(チャンジャ)……と、日常的に食卓に並ぶ機会の多い食材です。寒い冬は、なんといっても鱈の旬。同じく冬の味覚であるせりと一緒に味わう料理が、センテグタン(鱈とせりの澄んだスープの鍋)です。韓国最大の港町である釜山出身のジェリョンさんにとっても、幼い頃から馴染み深い料理なのだとか。

「鱈を使った鍋では、辛味の効いた真っ赤なスープの“テグタン”もありますが、この“センテグタン”は唐辛子を使わないやさしい味わいが特徴です。鱈や昆布のだしの旨味はもちろん、せりや豆もやしなど野菜から出る味も重なったスープがとってもおいしくて、身体がホカホカになります。熟成感のある純米酒の燗酒あたりと相性がいいですよ。せりは肝臓にもいいので、お酒好きな人にうってつけです(笑)」(ジェリョンさん)
| 生鱈 | 500g(*1) |
|---|---|
| せり | 80g |
| 大根 | 200g |
| 豆もやし | 80g(*2) |
| 長ねぎ | 1/2本 |
| 玉ねぎ | 1/4個 |
| にんにく | 大さじ1(すりおろし) |
| 昆布だし | 800mL |
| 醤油 | 小さじ2 |
| 塩 | 少々 |
*1 鱈はアラの部分がよい。
*2 豆もやしのひげは取っておく。
鱈はぶつ切りにして、熱湯をかけて霜降りにしておく。大根は3mm幅の厚さのいちょう切りに。玉ねぎは薄切り、長ねぎは斜め薄切り、せりは7~8cmの長さに切る。

鍋に大根と昆布だし400mLを入れて中火にかけ、大根に半分ほど火が通ったら、玉ねぎを加える。

鍋に鱈を入れてひと煮立ちしたら、醤油、にんにく、豆もやし、長ねぎを加え、昆布だし200mLを注いで15分ほどコトコトと煮る。

鍋の汁が煮詰まってきたら、残りの昆布だしを何回かに分けて入れる。鱈に火が通ったら味見をして、味が足りない場合は塩を少々入れて整える。仕上げにせりを加えて、すぐに火からおろす。



韓国・釜山出身。韓国の大学院で食文化を研究したのち、教授として世界の食文化や韓国伝統食文化などについて15年にわたり教鞭を執る。その傍ら、韓国と日本を行き来しながら「クッキングスクール・リマ」にてマクロビオティックを学び、日本CI協会が認証する公式インストラクターの資格を習得。韓国でマクロビオティック料理教室「MACRO+V」を運営し、韓国の伝統料理や精進料理にマクロビオティックの考えを取り入れた菜食料理を伝えている。Instagram @jaeryunlee
文:宮内 健 写真:熊谷直子