
2026年冬号「名酒場の感動つまみ」特集で、もしもdancyuがこれまで掲載したレシピから選りすぐりのつまみを出す最高の酒場を開いたら――。そんな妄想から生まれた企画が、“dancyu夢ワイン酒場”。今回は、纏う香りが強烈!な『ル・マンジュ・トゥー』の「黒胡椒のステーキ」。
神楽坂の閑静な住宅街に一軒家のレストランを構えて30余年。美しく研ぎ澄まされ、力強さもみなぎる料理の一皿一皿に、名匠・谷昇シェフの信念、哲学、パッションが注ぎ込まれている。ますはシンプルなステーキに挑戦して、レジェンドの味に近づいてみたい。
| 牛ロース厚切り肉 | 1枚(400g) |
|---|---|
| 塩 | 3.2g |
| 黒胡椒 | 20g(粒) |
| オリーブオイル | 大さじ1 |
牛肉は室温に戻す。両面に塩をふり、肉に塩分が浸透して表面に水分が浮いてくるまで30分ほど置く。

黒粒胡椒を大きめのバットに平らに広げ、鍋底を押し当てて、体重をかけ、てこの原理で胡椒を砕く。ガリッと威勢のいい音がしなくなったら、だいたい砕けた証拠。

胡椒を肉の両面に満遍なく貼りつける。

フライパンにオリーブオイルを入れて強火で熱し、盛りつけたときに上になる面を下にして牛肉を入れて焼く。

焼き色がついたら裏返し、裏面も同様に焼く。

バットなどに取り出し、切ったときに肉汁が流出しないように少し置いて落ち着かせる。
欲しいのは、胡椒の辛さでなく香り。表面についた胡椒を包丁で払い落とす。

肉を筋のところで部位別に切り分けてから、食べやすい大きさに切って器に盛る。

焼き加減はミディアムレア。牛肉の赤身と脂の旨味が口の中で溶け合う最中に、奥歯でガリッと噛み砕いた胡椒の香りが一気に広がる。


撮影:鈴木泰介