
人口の10%以上がベジタリアンとされる台湾では、大豆加工品が定番食材。ここでは厚揚げと春の野菜を組み合わせて塩卵炒めをつくります。ご飯との相性が抜群の台湾の家庭料理、家常菜(ジャーチャンツァイ)を台湾料理に詳しい料理研究家の沼口ゆきさんに教えてもらいました。
味の要は塩卵。本来はシェンダンというアヒルの塩漬け卵を使いますが、日本では、刻んだゆで卵に砂糖と塩を混ぜて代用します。
塩卵のコクと塩気が調味料代わり。アスパラのほか、絹さややそら豆、筍を使っても良し!
厚揚げ | 1枚 |
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固ゆで卵 | 1個 |
グリーンアスパラガス | 50g |
米油 | 大さじ2と1/2(またはサラダ油) |
胡麻油 | 小さじ1/2 |
白胡椒 | 少々 |
塩 | 小さじ1/3 |
砂糖 | ひとつまみ |
アスパラは根元に近い部分の皮をピーラーでむく。塩ゆでし、長さ4cmの斜め切りにする。
ゆで卵は殻をむき、白身はみじん切り、黄身は包丁の腹でつぶし、ボウルに入れる。塩、砂糖を加えてよく混ぜる。
厚揚げは縦半分に切ってから厚さ7~8mmに切り、水気をしっかりと拭く。炒め鍋に米油大さじ1を入れて中火で熱し、厚揚げを入れて焼き色がつくまで焼き、いったん取り出す。
③の鍋に残りの米油を入れて中火で熱し、②を加えて混ぜ、泡が出てふわっとするまで炒める。
厚揚げを戻し入れて卵をからめながら炒め合わせ、胡椒をふり、アスパラ、胡麻油を加えさっと混ぜ合わせる。
ル・コルドン・ブルー東京校、リッツ・エスコフィエ・パリ料理学校等で料理と製菓を学び、料理研究家・有元葉子氏に約8年師事した後、独立。台湾料理のおいしさに魅了されて留学したのをきっかけに、飲食店のアドバイザーなどを現地でスタートさせ、東京と台湾・新竹で料理の仕事に携わっている。著書に『台湾調味料 いただきます手帖』(誠文堂新光社)、『初めてなのに現地味 おうち台湾菜』(主婦の友社)などがある。
この記事は『四季dancyu 2024春』に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓