小豆は浸水させずに煮ることができますが、何度かゆでこぼして(渋切り)、アクや渋みを取り除くのを忘れずに。こうすることですっきりと食べやすい味に仕上がります。心沸き立つ手づくりおやつのレシピを菓子研究家の本間節子さんに教えてもらいました。
砂糖は上白糖を使っていますが、茶色いものならコクのある味わいに。
煮詰め加減はお好みで。いったん冷ますことで味がなじみますよ。お正月に残ったお餅を入れて、寒い日に食べたくなるおやつです。
小豆 | 200g(大納言小豆) |
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砂糖 | 200g |
塩 | ひとつまみ |
餅 | 適量(*) |
*餅は好みのものを。ここでは玄米餅を使用。または、生麩(よもぎ麩、粟麩など)を焼いて入れてもおいしい。
小豆は水洗いして鍋に入れ、ひたひた程度の水を入れて中火にかける。ポコポコと沸いてきたら水1カップを加え、再び沸いたところで弱火にして10分煮る。
①をザルにあけてさっと水洗いし、再度鍋に入れたらと同じ作業をあと2回繰り返す(全部で3回ゆでこぼす)。
4回目に小豆とひたひたの水を加えて中火にかけ、沸騰して弱火にしたら、そのまま豆が柔らかくなるまで1時間ほどコトコトと煮る。途中、水分が減って煮詰まる前に差し水をし、終始ひたひたをキープする。
豆がスプーンの背で簡単につぶれるくらい柔らかくなったのを目安に、さらに30分煮て火を止める。
火を止めたら熱いうちに砂糖を加えて混ぜ、そのまま冷ましてなじませる。
食べる前に鍋を弱火にかけて温め、引き締めの塩を加えて味を調える。
一口大に切った餅を網やトースターでこんがりと焼く(生麩の場合はフッ素樹脂加工のフライパンで油をひかずに焼くとよい)。椀に⑥を注ぎ、餅をのせる。好みで塩昆布を添えたり、柚子皮の薄切りや栗の甘露煮などをのせても。
自宅での少人数制のお菓子教室「atelier h」(アトリエ・エイチ)主宰。日本茶インストラクター。洋菓子店勤務、お菓子教室通いなどを経て独立。季節感と素材の味を大切にした、毎日食べても飽きない、普段使いのお菓子を提案。お菓子に合う飲み物、お茶にも造詣が深く、日本茶イベントや講習会などで幅広く活躍。
この記事は『四季dancyu 2023 冬』に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 写真:森本菜穂子