しっかり固めの焼き上がりだけれど、口当たりはふんわりと柔らか。卵の優しい味が引き立つプリンです。心沸き立つ手づくりおやつのレシピを菓子研究家の本間節子さんに教えてもらいました。
カラメルにはグラニュー糖を使うとさらりと仕上がり、加熱のときの色合いの変化もわかりやすいですよ。卵液が温かいうちに作業すると、短い火入れでなめらかに焼き上がります。
さあ、うきうきとおめかしをして、プリンアラモードの出来上がり。
全卵 | 3個 |
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卵黄 | 1個分 |
砂糖 | 65g(※) |
牛乳 | 350g |
バニラビーンズ | 3cm(※) |
★ カラメル | |
・ 砂糖 | 40g(※) |
・ 水 | 小さじ1 |
・ 湯 | 大さじ1と1/2 |
★ 飾り用 | |
生クリーム | 100g |
砂糖 | 小さじ1(※) |
好みの果物 | 適宜(いちご、メロン、オレンジ、バナナ、キウイ、さくらんぼなど) |
※砂糖はグラニュー糖を使用。
※バニラビーンズの代わりにバニラエッセンスを使う場合は1〜2滴でよい。または、何も入れなくてもおいしくできる。
プリン型(アルミ)に薄くバター(分量外)を塗る。卵と牛乳は室温に戻しておく。オーブンを140℃に予熱しておく。湯煎用とカラメルソース用の湯を沸かす。湯煎用の深めのバットも用意しておく。
小鍋に砂糖と水を入れ、蓋をして弱火にかける。蓋をすると水分が蒸発しすぎず、少ない量の砂糖でカラメルをつくることができる。しばらく加熱し、砂糖が溶けて茶色く色づいてきたら蓋を取る。
鍋を揺らしながら全体に色づけていき、濃いめのカラメルならコーラのような色になるまで、薄めならうす口醤油ほどの色合いで火を止める。湯をそっと加えて鍋をぐるりと動かし、全体になじませる。
バットにプリン型を並べ、③が熱いうちに均等に入れる。耐熱のゴムベラを使い、きれいに拭いながら残さず入れるとよい。
バニラビーンズのさやに切り込みを入れ、包丁の先で中の種をしごき出す。種は固まりやすいので、砂糖の容器に入れて指先で全体がばらけるようになじませる。
ボウルに全卵と卵黄を入れて泡立て器で溶いたところへ、⑤の砂糖の約半量(30g)を入れる。小鍋に牛乳とバニラビーンズのさや、残りの砂糖を入れる。卵液と砂糖はよく混ぜ合わせる。
牛乳の鍋を弱火にかける。ゴムベラで混ぜながら沸く手前の湯気が出る程度まで温まったら、卵液のボウルに注ぎながら混ぜ合わせる。
⑦をザルで漉しながら鍋に戻し入れ、④の型に均等に流し入れる。
⑧をバットごとオーブンの天板にのせ、脇からバットに湯を注いだら、140℃で20分蒸し焼きにする。厚手の陶器型や容量が大きい場合は、様子を見ながら焼き時間の調整を。揺らしてみて、生地がタプタプしなければ中まで火が通っている。粗熱が取れたら、冷蔵庫に入れてしっかりと冷やす。
ボウルに湯を用意する。型の縁にぐるりとナイフを入れたら(底まで入れなくてよい)、型を湯につけて軽く温める。生地の縁を押すようにして型との間に空気を入れたら皿を当てて逆さにし、型からはずす。ここから別の器に移す場合は、崩れないようターナーやパレットナイフを使う。
自宅での少人数制のお菓子教室「atelier h」(アトリエ・エイチ)主宰。日本茶インストラクター。洋菓子店勤務、お菓子教室通いなどを経て独立。季節感と素材の味を大切にした、毎日食べても飽きない、普段使いのお菓子を提案。お菓子に合う飲み物、お茶にも造詣が深く、日本茶イベントや講習会などで幅広く活躍。
この記事は『四季dancyu 2023 夏』に掲載したものです。
文:鹿野真砂美 写真:森本菜穂子