尾身奈美枝さんの“フードロサない”アフターレシピ
残り物の"そうめん"がビールにぴったりの"スナック"に!

残り物の"そうめん"がビールにぴったりの"スナック"に!

料理家・フードコーディネーターの尾身奈美枝さんが、毎回余った食材をおいしく食べきるレシピを提案します。前回に続き、今回のお題も余っている“そうめん”。ビールがすすむおつまみに大変身します!

たっぷりゆでたら、おつまみに。

秋の足音も聞こえてくる今日このごろ、そろそろ食べきってしまいたい買い置きの“そうめん”。じつは尾身さん、そうめんをゆでるときはいつも、ちょっと多めにゆでて冷蔵庫にストックしておくのだとか。

「麺をゆでるのって、意外とひと手間だったりするでしょう?なので、多めにゆでておいて保存容器に入れて冷蔵庫へ。翌日はちょっと水でほぐしてから、小ねぎやツナ缶などと一緒に炒めて、沖縄の“ソーミンチャンプルー”にしちゃうんです。炒めればしっかり蘇りますよ!」

尾身さん
そうめんはいつも、多めにゆでてます!

そして今回、尾身さんが教えてくれるのは、そんなふうに多めにゆでておいた麺でつくるおつまみ“そうめんスナック”だ。

「食べきれないときはオーブンで焼くに限ります!つくるときは、しっかりビールをスタンバイさせてくださいね」

味つけをアレンジする楽しみも!

今回、尾身さんがつくってくれた“そうめんスナック”は“ペッパーチーズ味”と“クミンバター味”の2種類。パリッと焼かれてオーブンから出てきた姿は、こんがりいい色!

まずは味見から。繊細な細麺がパリッとくだけて、香ばしい!“ペッパーチーズ味”のコクのある味つけもあとを引くが、“クミンバター味”のスパイスの香りのよさも捨てがたい。これはお酒に合いそう!

「パリッとした歯ざわりになるように焼き上げるには、成形がポイントです。天板の上で形づくるときに、麺が厚ぼったくならないように、薄く広げるようにしてくださいね。

この“そうめんスナック”は、味つけを自由にアレンジする楽しみもある。

「胡麻油で和えて山椒や一味をふってもいいですし、溶かしバターとシナモンシュガーをからめればスイーツにもなります。スパイスが家に余っている人は、使い切るチャンス!ぜひいろいろ試してみて!」

“そうめんスナック”のつくり方

完成

材料材料 (各15~20個分)

そうめん2把(100g)
★ ペッパーチーズ味
・ オリーブオイル大さじ1と1/2
・ 粉チーズ大さじ2~3
・ 黒胡椒適量
・ 岩塩少々
★ クミンバター味
・ 溶かしバター(加塩)25g(大さじ2)
・ クミンシード大さじ1/2

1そうめんをゆでて味つけする

鍋にたっぷりの湯を沸かして、そうめんを1分ほどゆでる。冷水でしめてザルにあげ、水気をよく切る。ボウルに半分ずつ分けて移し、ペッパーチーズ味の調味料(岩塩以外)、クミンバター味の調味料をそれぞれ加えてよく混ぜる。

そうめんをゆでて味つけする
そうめんをゆでて味つけする

2ペッパーチーズ味を成形する

天板にオーブンシートを敷き、ペッパーチーズ味のそうめんをまとめて、直径4~5cmの薄い円形に成形し、岩塩をふる。

ペッパーチーズ味を成形する
ペッパーチーズ味を成形する

3クミンバター味を成形する

ペッパーチーズ味と同様に、クミンバター味のそうめんをまとめて、6~7cm長さの薄い楕円形に成形する。

クミンバター味を成形する

4オーブンで焼く

200℃に予熱したオーブンで、30~40ほど分焼く。

オーブンで焼く
オーブンで焼く

教える人

尾身奈美枝 料理研究家・フードコーディネーター

尾身奈美枝 料理家・フードコーディネーター

料理家・フードコーディネーターとして、テレビ番組を中心に、新聞・雑誌など様々なメディアに出演。料理番組の金字塔『料理の鉄人』の裏方を務め、「フードコーディネーター」 という職種を世に広め、定着させた先駆け的存在でもある。
「きょうの料理」 (NHK)「あさイチ」(NHK) などの番組に多数出演。“エコ”をテーマとした新しいレシピ提案を発信し続けている。

文:大沼聡子 撮影:海老原俊之

大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。