酒が進む酒場の海鮮丼
カツオを使って濃厚な"づけ丼"

カツオを使って濃厚な"づけ丼"

艶やかなカツオに食欲倍増!卵黄辛子醤油に漬け込むことで、濃厚な旨味とコクがプラスされます。酒が進む海鮮丼レシピを「赤坂まるしげ」店主の小久保茂紀さんに教わりました。

焼酎が楽しい!日本酒が旨い!

酒を呑めばお腹がすく。お腹がすけば無性にご飯物が食べたくなる。が、まだ締めには早かろう。そんなときにぜひつくってほしいのが、つまみから締めの食事まで数多のメニューで酒呑みを唸らせてきた「赤坂まるしげ」指南の海鮮丼である。「うちは居酒屋なのでご飯屋さんの丼とは違い、お酒が呑める丼です。見た目は似ていてもどこかにお酒に合わせた呑み屋テイストが入っていますから、呑みながら食べるのにはうってつけなんです」と言うのは、店主の小久保茂紀さん。

たとえば“真鯛の胡麻だれ丼”にのせた特製薬味の“青唐辛子と茗荷の醤油漬け”は、青唐辛子と茗荷の小口切りを醤油に漬け込み、冷蔵庫で1週間ねかせたもの。深みのある独特のピリ辛味が、海鮮丼や冷奴にオツなパンチをもたらす。また、一見ボリューミーな“なめろう丼”は、くずした豆腐を加えて仕上げる、冷や汁にも似た味わいが爽やかだ。

何種類もの魚介でつくる“中華風づけ丼”は、刺し身の盛り合わせが残ったら、ぜひ試したい総ざらい丼。熱々の胡麻油の香ばしさに、つい杯を重ねても責任はもてない。ほかにも王道の“づけ丼”や“しらす丼”、アボカドと鯨赤身肉でつくる“ポキ風丼”。具材を混ぜ込むだけで完成する“鮭イクラ丼”や“うな丼”まで、食堂顔負けのどんぶり八珍が並んだ。「海鮮丼は魚介を漬け込む“づけだれ”がポイント。醤油ベースに胡麻油や豆板醤、卵黄などを加えるだけでアレンジがきいて、レパートリーが豊かになります」。酒呑みによる酒呑みのための実直・海鮮丼で、今夜もお幸せに!

“づけ丼”のつくり方

卵黄辛子醤油にカツオを漬け込んでつくる“づけ丼”。まずは卵黄と辛子をしっかり混ぜ合わせるのがコツ。カツオのほか、マグロでつくっても旨い。刺し身はあまり薄く切らずに身の厚さを楽しもう!

材料材料 (1人分)

カツオ150g(刺し身用)
★ づけだれ
・ 卵黄1個分
・ 練り辛子10g
・ 醤油20ml
温かいご飯200g
刻み海苔適量
すり胡麻少々(白)
青じそ5枚(せん切り)
小ねぎ少々(小口切り)

1カツオを漬ける

カツオは食べやすい大きさに切る。づけだれは材料順に加えてよく混ぜ、カツオと和えて約10分おく。

2ご飯にのせる

丼にご飯を盛って刻み海苔を散らし、その上に①をまんべんなく敷き詰める。仕上げに、すり胡麻、青じそ、小ねぎをのせる。ご飯にかける。づけだれの量は、好みで加減する。

完成

店舗情報店舗情報

赤坂まるしげ
  • 【住所】東京都港区赤坂2‐14‐8 山口建設ビル2階
  • 【電話番号】03‐3224‐1810
  • 【営業時間】17:00〜翌1:00(L.O.)金曜、祝前日は〜翌3:00(L.O.)、土曜は19:00〜22:00(L.O.)
  • 【定休日】日曜、祝日(不定休あり)
  • 【アクセス】東京メトロ「赤坂駅」より2分

この記事は『技あり!dancyuどんぶり』に掲載したものです。

技あり!dancyuどんぶり
技あり!dancyuどんぶり
A4変型判(88頁)
2019年10月29日発売/880円(税込)

文:瀬川 慧 写真:伊藤千晴

瀬川 慧

瀬川 慧 (ライター)

得意分野は料理、ワイン、食文化、旅、歴史など。単行本の企画、編集、執筆に『日本料理 銀座小十』(世界文化社)、『野﨑洋光の野菜料理帳』『里山に生きる「土樂」の食と暮らし』『懐石小室に教わる 一生ものの和のおかず』(家の光協会)、『和食神髄 小室光博』、『「すし」神髄 杉田孝明』(プレジデント社)などがある。