いちご煮詰めて、風味をぎゅっと凝縮しました。炊いているときに広がる甘い香りもごちそう!香りがフレッシュなフルーツジャムのつくり方を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。
大きくて立派なものではなく、小粒のいちごでつくるのがポイントだ。いちごの数を多くすることで、表面の赤い色素がたくさん入って真っ赤なジャムに仕上がるから。小粒のいちごは「ジャム用」として売られていることもあるし、注文できる場合もあるから確認してみよう。
フレッシュな素材が手に入ったら、即、作業開始。砂糖を混ぜて果汁をしっかり出してから火にかけること。自らもつ旨味を利用するのだから、当然、味濃く仕上がる。
いちご | 4パック(正味1kg)(小粒のもの) |
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グラニュー糖 | 600~700g |
レモン汁 | 1/2カップ |
いちごは洗ってザルにあげ、水気をきってへたを包丁で取る。
縦半分に切る。
鍋にいちごを入れ、グラニュー糖を加える。
全体を混ぜて4~8時間おき、砂糖の浸透圧で果汁をしっかりと出しておく。
底からよく混ぜてから中火にかけ、煮立ってきたら火をやや弱め、アクを丁寧に取って15~20分煮詰める。
レモン汁を加えてさらに5分ほど煮詰める。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。しみじみとおいしく、何度もつくりたくなる料理ばかりです。
この記事は『技あり!dancyu パン』に掲載したものです。
文:中村裕子 写真:原ヒデトシ